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バルセロナ(Board&Dice)

Barcelona

評価:7/10

19世紀、バルセロナの都市開発。
新人デザイナー。

グリッド状のマップの交差点に市民を配置して、その列と行(と斜めもある場合は斜めも)に示されたアクションを行う。
この、1手で複数のアクションを選ぶシステムは今となってはそこまで珍しくないのだが、この時に配置する市民が建築時に重要になってくる。
市民は共通のリソースなので、他プレイヤーのアクション選択に影響を与えるようになっている。
これが、選択肢を程よく制限しつつも、(攻撃的に見えない)プレイヤーインタラクションになっているのが上手い!

あと、得点形式が秀逸!
個人目標&共通目標という、いつもの面々なのだが、これに乗数ブーストを組み合わせている。
場合によっては、1つの目標で5×3×4=60点とか入ることもある。
一気にガン!ガン!と得点が入るので、ラウンド数が抑えられているのも好印象。
大体、6、7手番でゲームが終わる。

その分、1手番で強烈なコンボが発生しがちで、コンボが嫌いな僕はちょっと「うっ・・・」とはなるのだが、まぁ、そこはご愛敬ってところかな。

ラウンドが進むにつれ、得られる得点が増えるようになっていて、逆転を夢見れるのも良い!
とはいえ、序盤に基盤を作っている方が動きやすくなるので序盤の動きも大事だ。

あとあと、セットアップの多様性&バランスの良さも評価したい。
共通目標やアクションの配置でだいぶゲーム展開が変わるんじゃないかな?(まだ基本セットアップでしか遊んでないので、想像でしかないが・・・)

マニアックさも無いので、間口も広いんじゃないかな。
これは、久々に期待の新人の登場かもね。
このバランス感覚はすごい!
今年のエッセンにもう一作発売されるみたいなんで、今から楽しみだ。

郵便馬車:ミニ拡張 姫の伝書士

Thurn und Taxis: Der Kurier der Fürstin

評価:7/10

郵便馬車」のミニ拡張。

セットアップで、各都市上に封書を1つずつ置いていく。
最初にその都市に駒を置いたプレイヤーは、封書を獲得できる。

封書を2つ消費すると人物の能力を追加で1つ使用できる。(胴手番で同じ人物は2回使えない)

ダイナミックに動けるようになり、スピード感が生まれて良いんじゃないでしょうか。

あと、配達路完成時に馬車カードが取れなかった(取らなかった)ときに、伝書士駒が貰える。
伝書士駒を持っている間は封書1つで人物能力が使えるようになる。

後、セットアップ時に2番手は封書1つ、2番手は封書2つ、3番手は封書3つ持ってスタートする。
基本的に早取りのゲームなのに、後手番ボーナスが無いのは良くなかったので、そういう意味でも良いミニ拡張だね。

シトラス:新たな地形タイル

Citrus: New Landscape Tiles

評価:7/10

「シトラス」のミニ拡張。
セットアップで盤面にランダム配置する地形タイルに新たな効果をプラス。

耕作:
2マス以下の中立エリアに自分のワーカーを配置できる。
小さい中立エリアでも吸収するのが難しいゲームなので、使いどころは結構ある。

倉庫:
使用しないタイルを1個保存でき、以降のタイル配置時に配置できるようになる。
唯一の永続効果タイル。(代わりにゲーム終了時の追加点は無し)
同じ色を一気に置くのが強いゲームなので、序盤に取れば強力なタイル。

大きな井戸:
隣接するマスにタイルを配置すると、直ちにそのエリアの得点計算を行う。
終盤はエリアを広げる邪魔になるのだが、序盤は手番を節約できるので強力な一手となる。

ちょっとした拡張だけど、どのタイルも面白い効果!

ゲーム自体に劇的な変化をもたらすわけじゃないけど、改めて良いゲームと再認識させてもらった。

アールエコ+

R-Eco+

評価:7/10

「アールエコ」と「アールエコ・リサイクル」の両方が遊べるお得な商品。

名前は同じだし、同じカードを使うので似かよったゲームを想像するが全然別のゲーム。

まず「アールエコ・リサイクル」。
これはブラフ要素のある手札管理(?)ゲーム。
4種類のゴミ処理場に裏向きでカードをプレイするか表向きでプレイするか。
表向きは正しい色でしかプレイできないが、裏向きは好きなカードをプレイできる。
最終的に正しい色のカードが異なる色のカードの2倍以上あればゴミ処理成功。
最後にその色のゴミ処理場に「裏向きで」カードを出したプレイヤーが得点。
逆にゴミ処理失敗した場合も、そのプレイヤーが失点を食らう。

一番のポイントは「裏向きにカードを出すときは、そのゴミ処理場の表向きのカードの枚数+1枚ちょうど出さないとダメ」っていうルール。
手札は5枚なので、表向きに5枚出ている時点で裏向きでカードを出すことは不可能になる。
また、手札は個人山札から補充するので、ラウンド終盤は手札が減り、「裏向き出し」の制限が高まっていく。

ルールは非常に綺麗で、天才味を感じるのだが・・・
実際遊んでみると、思った以上にフワフワしたプレイ感。
慣れてくると、お互いの思惑が透ける高度なブラフ合戦になるのだろうか・・・?

「アールエコ」の方はドイツ語版も出ている傑作カードゲーム。

久々に遊んで、序盤は「ん?手なりでしか動けん・・・そして不法投棄するなんてあり得るの?こんなゲームだっけ?」となったのだが、徐々に状況が変わって、どんどん面白くなる!
最初の手札以外は公開情報なので、どんどん言い訳出来ない状況になっていくし、途中の-2点カードのせいで場が膠着して不法投棄を誘発してくる!
まごうこと無き傑作!

「アールエコ」7点、「アールエコ・リサイクル」5点、ぐらいの評価。
「アールエコ・リサイクル」はオマケっぽい感じ。

フィレンツェの匠(2023年版)

The Princes of Florence

評価:7/10

「フィレンツェの匠」のリメイク。
何回かリメイクされているみたいで、その中で追加された拡張ルールも付属。

せっかくなので、拡張ルール2種類を両方入れて遊んでみた。

1つめはキャラクターカードの追加。
通常の競りフェイズの後に、キャラクターカードを競るフェイズが追加された。
キャラクターカードも各プレイヤー1枚ずつ競り落とすことが出来て、そのラウンド中にボーナスをもたらす。
どれも強力で、戦略幅が増えそう。

2つめは両隣プレイヤーとのボード共有。
個人ボードを繋ぎ合わせて配置。
隣のプレイヤーのエリアとの境目に協力して建物を建てることが出来る。
両者持っていることになるので、建物の条件が緩くなる感じ。
なかなか面白い試みなのだが、交渉がテンポを削ぐし、建物の共有もゲーム全体のバランスを欠いている気がして、こっちの拡張はちょっと合わなかった・・・

最初のアレア版はカードがとても見にくかった・・・
今回のバージョンは文字ではなくイラストで表現するようになっていて、とても見やすくなっていて良い!

ネクスト・ステーション:東京

Next Station:Tokyo

評価:7/10

ネクスト・ステーション:ロンドン」の東京版。
BGAでプレイ。

基本ルールは同じだが、得点形式が変わっている。
一番の特徴は山手線の存在。
最初からシートに書き込まれていてる第5の路線。
これによって、ラインが引きにくくなるわけだが、それを補う形でワイルドシンボルは複線(既存のラインと並走)可能になっている。
複線をワイルドにまとめているあたりやらしくて、複線として使うか、自由なシンボルとして使うか、非常に悩ましい選択を迫ってくる。

「ロンドン」よりも難しく、やりごたえがある。
複線ルールによって、自主的な「パス」が有効なシーンが増えている気がして、上級者向けになっている。

舞台が東京なので、「田端人気ないなぁ」とか「副都心線が変な伸び方してる!」とか、勝手に盛り上がれるのは良い。

「ロンドン」がSDJノミネートされたみたいだし、この調子で色んな都市バージョン出してくれ!

エンデバー:ディープシー

Endevor:Deep Sea

評価:7/10

今から思えば、エンジンビルドの走りと思われる「エンデバー」の舞台を深海に移し、今風にリメイク。
Tabletop Simulatorでプレイ。

基本システムは同じだが、個人的に「エンデバー」の唯一にして最大の欠点だと思っている「攻撃アクション」が無くなっている!これは嬉しい!

だからと言ってインタラクションが無くなったわけじゃなくて、互いに協力し合うインタラクションが盛り込まれている。
元の「エンデバー」では隣り合うマスを自分だけで占有するとボーナスが貰えたが、今作では隣り合うマスを異なるプレイヤー同士で占有すると互いがボーナスを貰える。
同じプレイヤーだけで占有しても貰えるボーナスは1回だけなので、効率は良くない。
今風のインタラクションに変わっている。

あと、ボードは探索することで徐々に拡張されていくようになっている。
これは「計画が立ちにくい」と捉えるか「序盤の焦点が絞れて良い」と捉えるかで評価が別れそう。

8つ付属されるシナリオから1つを選んで遊ぶことになり、シナリオの違いによって最終スコアリング形式が変わったり、初期マップ状況が変わったりする。
無限に遊ばせる気だ。

これは是非とも実物でも遊んでみたい!

アルナックの失われし遺跡:調査隊長

Lost Ruins of Arnak: Expedition Leaders

評価:7/10

アルナックの失われし遺跡」の拡張。
個人能力の追加と研究トラックのバリエーション。(あと、一部カードのバランス調整)

個人能力によってデザイナーが指針を与えてくれるので、ただでさえ遊びやすかった「アルナック」が更に遊びやすくなっている。
テーマも相まって、個性豊かなキャラクターが活躍する様子はアドベンチャー映画のようでワクワクさせられる。

改めて遊んでみて、遊びやすさ、プレイ時間のちょうど良さ、常に楽しく悩めるゲームデザインに感心させられた。
最近の中重量級ゲームの中では最も打率が高い(誰もが満足できる)ゲームと感じております。

主計将校:総力戦&前哨戦

Quartermaster General: Total War & Prelude

評価:7/10

主計将校:第2版」の拡張2種をどっちも入れてプレイ。
第1版の方では、どちらもプレイ済み(クォーターマスタージェネラル:オルタネイト ヒストリークォーターマスタージェネラル:プレリュード)だが、第2版では初!

相変わらず面白い!
どちらの拡張も展開が増えて良いのだが、「前哨戦」の方が「セットアップをゲームにする」っていう画期的な拡張で、こっちの方がオススメ。

世界の七不思議:大建造物

7 Wonders Edifice

評価:7/10

時代ごとの人数制限のある目標が追加される拡張。

七不思議を建造(マイボード下にカードを差し込む)した時に、追加コストを支払うことで大建造物の建設に参加できる。
規定人数が参加すると、参加したプレイヤーは恩恵を得られる。
逆に、時代の終了までに規定人数集まらなかった場合、参加しなかったプレイヤーがペナルティを受ける。

少し変化は生まれるが、そこまでインパクトはないかな・・・
ミニ拡張って感じ。
少なくとも4000円の価値は感じられない。

拡張の中では一番優先度は低そう。