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アズール:クリスタルモザイク拡張セット

Azul: Crystal Mosaic

評価:7/10

アズール」の個人ボードが変わる拡張。

基本のB面がベースで、5カ所色指定されたマスがあって、そこにストーンを置いたときの得点が倍になる。

大きく変わってないので、もちろん面白い!
が、流石に拡張として出すのは、変化が無さすぎるんじゃないか・・・

新しいボードよりもタイルがずれないようにするオーバーレイがメインなのかも。

B面のルールを確認してて知ったんだけど、初版のルールに間違いがあるみたい。
初版は「同じ縦列に同じ色を置けない」。
2版以降は「同じ縦列にも同じ横列にも同じ色は置けない」。
日本語版はどうなってるのか不明。

フタン

HUTAN: Life in the Rainforest

評価:7/10

インドネシアの森に花や樹木を植えて動物たちが住める環境を作る。
ヒート」や「ディープ・ブルー」のデザイナーコンビの新作。

場にプレイヤー人数×2枚分のカードを並べて、1枚ずつピックしていくオープンドラフト。
カードに示された花をマイボード上に良い感じに配置していく。

っていう概要だけ聞くと平凡すぎて全く惹かれないのだが・・・
遊んでみると、気づきの連続でとても面白い!

同じ花を重ねると樹木になって得点化されるのだが、樹木になってしまうと花の配置の邪魔になってしまう。
それなら「最初は花だけを広げて置いて、後で樹木にしていけば良いじゃない!」となるのだが、同じ色の樹木でエリアを完成させることで配置できる動物は総数が決まっていて、モタモタしていると無くなってしまう!

ボードはいくつかのエリアに分かれていて、エリア内を同じ色の花(or樹木)で埋め尽くすことで得点化される。
ただし、手を付けたのに、上手く出来ないと手痛いペナルティ!
最後まで気が抜けない!

テーマや概要から、プレイされず埋もれそうなゲームだけど、パズル好きな人は一度は遊んでほしい。
(単に僕がこのデザイナーコンビと相性が良いだけの可能性は高いが・・・)

アズール:デュエル

Azul Duel

評価:7/10

2人専用「アズール」。

「アズール」はアブストラクトっぽいプレイ感なので、少人数が向いているゲームだけど、実際に2人で遊ぶと見えすぎる感じがある。
今作では、右側の得点エリアを自分で構築させるようにして先を見えにくくしたり、裏向きの要素を追加することで不確定要素を増やして、2人で遊びやすくしているように感じた。

僕は、普通の「アズール」は3人プレイぐらいがちょうど良いと思っているので、2人専用としての存在意義は十分にある!

グレート・ウェスタン・トレイル:エルパソ

Great Western Trail: El Paso

評価:7/10

グレート・ウェスタン・トレイル」の簡易版。
プフィスターと「チャレンジャーズ!」のデザイナー共作。

基本ルールは同じなんだけど、コースが短くなっていたり、牛や建物の種類が減っていたり、コンパクトになっていて、60~90分級のゲームになっている。

中でも大きい変更点は、人物(カウボーイ・建築士・技術者)がステータス的な扱いでは無くカードになった部分。
人物カードを獲得すると自分の前に置いておき、使用すると個人捨て札に入る。
デッキがリシャッフルされ、デッキから人物カードを引くと自分の前に配置して再び使用できるようになる。
デッキの回転の早さが大事になっている。

他にも、鉄道トラック、目標カード、ボーナスタイル等が簡略化されている。

元の持ち味を消さないように上手く短時間化されている。
人物も最初から各種1人ずつ+ワイルド1人を持っているので、序盤のアイドリング無しでも各自狙いの戦略をとることが出来るようになっている。

「グレート・ウェスタン・トレイル」シリーズは、どれも面白いのは分かってるんだけど、なかなか腰が重くて稼働しないので、サクッと遊べる今作は需要がありそうだ。

フラムルージュ:グランドツアー

Flamme Rouge: Grand Tour

評価:7/10

フラムルージュ」の拡張第3弾。
第1弾「ペロトン」、第2弾「メテオ」よりもボリューム多め。

グランドツアーという名前の通り、7つのコースを連続して遊ぶキャンペーンゲーム的ルールが追加された。
徐々に疲労カードが累積していき、ツアー全体を通した疲労カード管理が重要となる。
あと、各コースのトップ3には得点が付与されるのだが、全ての選手のタイムも記録されていき、最終的に合計タイムが短い選手に得点が加算される。
絶対勝ち目がない場合でも、ベストを尽くすことが大事になっている。

あと、コース中盤のチェックポイントを早く通過することで得られるポイントもあり、「着実に集団についていって、終盤のラストスパート勝負!」だった基本よりも展開が生まれやすくなっている。

このツアーが「フラムルージュ」のシステムとマッチしていて、勝手にドラマを想像して盛り上がる!

他に大きい追加要素として、選手ごとのデッキ構成が変えられるようになった。
ルーラーとスプリンター、各6種類ずつのバリエーションからそれぞれ選択する。
10や11といった極端なスピードを出せるスプリンターや上り坂や下り坂で通常以上の効果を生むルーラー等々・・・
バランスが取れているかは不明だが、個性が生まれて面白い展開に!

あと、特殊なコースパーツ(転倒する細い道、大回りと小回りに分岐カーブ)も追加されてコースにバリエーションが出せるようになっている。

発表から発売まで時間がかかったけど、それも納得の出来の拡張。
「フラムルージュ」好きはマストバイ!

ニュークレウム:進歩の宮廷

Nucleum: Court of Progress

評価:7/10

ニュークレウム」の拡張第2弾。

前回の「オーストラリア」とは違ってマップが指し変わるわけじゃなくて、新たに宮廷ボードというサブボードが追加される。
あと、新たな実験(種族的なもの)が2種類追加された。

それに伴う、宮廷アクションが追加。
手元のワーカーを宮廷ボード上にある4つの政党のいずれかに配置する。
各政党には、配置時の即時ボーナス、決算時の得点が決められているので、自分の都合の良い政党に配置していく。
政党内でのマジョリティを取ると、決算時に得点できる。
更に、政党間でもマジョリティ争いがあり、マジョリティをとった政党内にワーカーを置いているプレイヤーも決算時に得点できる。

拡張自体に、そこまでボリュームが無いので混乱することは無かったが、単に無視していただけかも・・・
宮廷アクションが強くなる新しい実験を使っていたプレイヤーが圧勝したので、無視していては勝てないってことだろうか?

テラミスティカ:ガイアプロジェクト 拡張 失われた艦隊

Gaia Project: The Lost Fleet

評価:7/10

ガイアプロジェクト」の拡張。
新種族の追加と失われた艦隊と言う新要素。

4つの艦隊がマップ上に配置され、コストを支払ってそこにアクセスすることで新しいアクションや能力を獲得できるようになる。

基本の「ガイアプロジェクト」ですら、「テラミスティカ」よりも情報量は増えていたが、さらに情報量を追加してきた!

やりごたえが増した!となるか、トゥーマッチ!となるか・・・

僕はトゥーマッチ側だったみたい。

マーケットデイ

Market Day

評価:7/10

全体構成が徐々にわかるドラフト。
ゲームマーケット新作。

ブースタードラフト的なドラフトをするだけのゲームなのだが、ドラフト方法に工夫ある。

全員に8枚ずつカードを配り、場にも8枚のカードを表向きで並べる。
各自が手札から1枚をピックし、残りを表を見せずに捨て札にする。
場の表向きのカードと捨て札を集めてシャッフルして、各自に7枚ずつ配り、場に8枚並べて、各自が1枚ピック・・・っていうのを繰り返す。

これだけ聞くと「運要素が強いブースタードラフト?」と思ってしまうのだが、カード総枚数は80枚あり、4人で遊ぶ場合は8枚×4人+8枚の40枚しか使わず、残り40枚は使わない。
つまり、カード構成が不確かなカードセットで遊び、ゲームを進めるうちに構成が徐々に(人によって異なる形で)明らかになっていくことになる。
このファジーさがアナログならではの面白さを生み出している!

非常に可能性を感じるドラフト形式!
色んな応用が利きそうでワクワクする。(協力ゲームとか、推理ゲームとか・・・)

今回はパイロット版と言うことだけど、パイロット版としては十二分の出来じゃないかな。

今のところ、今回のゲームマーケットで一番興奮させられたゲーム。

正式版への期待を込めてこの評価で!

シボリューション

Civolution

評価:7/10

フェルトの作った文明発展ゲーム。
今年のスカウトアクションエキスパート部門6位。

各自、6個のダイスを持っていて、そこから2つを使ってアクションを実行する。
2つの出目と対応するアクションを実行するのだが、その数22種類!
聞いただけで気持ち悪くなる数で、実際インストとセットアップだけで1時間はかかる大変さ・・・

でも、パブリッシャーも気合が入っているようで、インターフェイスがかなり洗練されていて、1ラウンド回せば体に馴染んでくる。

最初は盤面の資源やボーナス要素が隠されていて、開拓するにつれ徐々に公開されていくようになっている。
これが、思考量を程よく抑えてくれていているのは好印象。(人によっては逆に長考していしまう可能性はあるが・・・)

あと、ダイスによる選択肢の制限が程よい!
ダイス個数は増えても8個ぐらいなので、2~4手番の短いスパンでダイスの使い方を計画していくのは、ままならなさもあるが、常に悩ましさを生み出している。
もちろん、ダイス目をコントロールするリソースもあるので、完全な運ゲーでは無い。

他にも、建造物やカードプレイによるボーナス&能力、「テラミスティカ」風のラウンド毎に異なる得点要素、個人目標達成によるアクションの強化、等々・・・重量級ゲーマーが大好きな要素総出!

今回は4人プレイで、インスト1時間、プレイ時間4時間という長時間ゲームとなったが、ずっとダレずに楽しめた。
4時間も遊んだのに「ほとんど何も成し遂げれなかった・・・」となっていて、リプレイ欲がぐんぐん湧いてきている!

ここにきてフェルトの新たな代表作の誕生か!?

セティ

SETI: Search for Extraterrestrial Intelligence

評価:7/10

地球外生命体の探索がテーマの重量級ゲーム。
エッセンで3作同時発売した注目のデザイナー。

アクションが7種類あり、そこから1つを実行していく。
アクションの1つが「カードプレイ」になっていて、カードを消費する分、他のアクションよりも強い効果になっている。
手札効果を主軸に戦略を構築して感じになる。

基本的にソロプレイ寄りのプレイ感ではあるのだが、各惑星は早取りボーナスやマジョリティ争い、得点トラックでも早取りレース要素があったりして、インタラクションも十分。

ボードが回転して惑星の公転を表現している。
探査機は地球から打ち上げられるので、タイミング次第で移動距離が大きく変わることになる。
「今を逃したら、木星がどんどん遠のいてしまう!」といった起伏があって面白い!

ゲームには5種類の地球外生命体が用意されていて、ゲームごとにランダムな2種類が使用される。
これが何なのかは最初は謎のままで、調査が進むと公開されて、様々な恩恵をもたらすことになる。
ガチゲーマーは嫌いそうな揺らぎだけど、個人的にはテーマと合っていて好印象。

ここまで要素を詰め込むと、ひっちゃかめっちゃかになりそうだけど、もらえるリソースがかなり制限されていて、(特に序盤は)「え?1枚しかカードプレイできないんですけど・・・」って状態になるのも良い!

アルナック」もそうだったけど、中量級、重量級を好む全てのボードゲーマーを満足させる王道感を感じた。
もちろん、デザイナーの力も大きいんだろうけど、パブリッシャー(チェコゲームズ)の色が強そう。
そこら辺の真相を確かめるためにも、同デザイナーの他のゲームも遊んでみたい!