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ペトラ

評価:5/10

中東のペトラが舞台。

細い渓谷の交易路を列になって現れる人々と交易を行う。

「ワールドフェア1893」や「ゴールドウェスト」のデザイナー新作。

「タイル2枚獲得」「タイル1枚獲得」「決算」「能力カード獲得」という4種類のアクションを行って、自分の得点駒を置き切ることを目指す。

タイルの獲得のシステムやアクション選択に、一癖あって何かしら新しい物を生み出そうとしている気概は感じる。

ただ、同デザイナーの他の作品にも感じられる「この工夫がどう作用しているかイマイチわからん!」感覚。

「他に無いシステムを取り入れる」って想いにとらわれ過ぎている感じもする・・・

この想いが実を結ぶ日が来るのか・・・楽しみに待とうと思う。

ヘルマゴール

評価:6/10

ラウンド区切りでルート構築。

オルネラの作った「エルフェンランド」。

各ラウンドは前半、後半に分かれている。

前半はグリッド上に並べられたタイルの周りに駒を置いていく。

タイル周りのマジョリティで、そのタイルを獲得。

後半は、獲得したタイルに示された商品を売り歩いていく。

序盤はタイル取りに厳しさは無いのだが、資金繰りが厳しい。

徐々にお金は楽になってくるのだが、欲しいタイルが限定されてくるのでタイルの取り合いが激化してくる。

ゲーム展開の付け方が上手い!

箱絵から重苦しいゲームを想像していたのだが、徐々に成長するゲームデザインで楽しいゲームだった。

ペッパーズ オブ カリビアン

評価:5/10

場札と手札を交換してセットを作る。

オルネラのエッセン新作。

カードには3つの要素がある。

「数字」「色」「食材」。

「色」と「食材」が全て異なるセットを作る。

手札からカードを出して場札を獲得するのだが、「色」か「食材」が一致する物を全て獲得する。

この手札交換方法が、中々狙ったカードを取れないようになっていてまどろっこしい。

手札上限も少なめになっていて、手当たり次第にカードを取っていても無駄になってしまうことになる。

セットが出来ると、そこから2枚を捨て札にして残ったカードを得点として獲得する。

ゲーム毎に、「最初に赤色を3枚得点化したプレイヤーは3点」や「各食材1枚ずつ獲得すると2点」みたいな目的カードが並んでいるので、それを狙ってセットを作っていく。

手札交換方法は面白いのだが、ちょっと場札の補充運が強すぎるかな・・・

4人プレイだと、カードが直ぐに尽きてしまうし、場が変わりすぎるので3人以下で遊ぶ方が良さそう。

ベンチャービジネス

評価:5/10

ベンチャー企業への投資。

韓国のマンドゥーゲームズの新作。

場に並んだプロジェクトカードにチップを裏向きで置いてビッドしていく。

全員がチップを置き終えたら、オープンにしてマジョリティを取っているプレイヤーがプロジェクトを獲得するのだが・・・

並んだチップ全ての合計がプロジェクトの得点未満だと、誰もそのプロジェクトを取れない。

また、全てのプロジェクトの中で最も合計値が大きいプロジェクトも誰の物にもならない。

最終的に獲得したプロジェクトが得点になるのだが、各色1枚だけが得点となり、他のカードは1枚1点にしかならない。

この極端な得点バランスによって、各プレイヤーの狙いが見えやすくなっている。

個人的に、裏向きビッドは好みじゃないので、このゲームもイマイチだったが、「ザ・ボス」や「陰謀」が好きな人には、よりコンパクトにまとまっていて良いのではないでしょうか。

ペーターと2匹の牧羊犬

評価:5/10

「トリックテイキング」と「マンカラ」の二人用ゲーム。

ゲームマーケット新作。

動物駒がカード替わりになっていて、1~7の4スート。

これを11枚ずつ引いて手札とする。

これで、マストフォローのトリテをする。切り札無しだがスートに関わらず、数字の大きい方が勝ち。

勝った方が、トリックに出た駒を獲得して自分側のエリアに駒を配置する。

負けた方は、マンカラが出来る。

自分の得点ゾーンでマンカラを終えると、連続マンカラってのは「マンカラ」と同様。

これを繰り返して、5トリック後に中間決算。

11トリック後に最終決算を行う。

基本的に自分のエリアに駒が多い方が良いのだが、狼駒だけはマイナス点となってしまう。

2回の決算にちょっとした工夫があって、1回目の決算得点を2回目の決算得点が超えられない場合、2回目の得点が無かったものとなってしまう。

2回目の決算で1回目の決算得点の倍以上を得られると、1回目の決算得点が倍になる。

1回目はそこそこの点数に抑えておいて、2回目で本気を出すのが良いようになっている。

トリックテイキングとマンカラが上手く噛み合ってなくて、双方の持ち味を消してしまっている印象。

決算部分は面白いので、「マンカラ」か「トリックテイキング」どっちかに絞った方が良かったような気がする・・・

ベーカーストリート

評価:6/10

ブラフと記憶と数字比べ。

二人用。

マルセル・アンドレ・カサソラ・メルクル作。

ブラフと記憶と数字比べっていう珍しいシステムの組み合わせ。

どうせ、ゲテモノだろと思ったのだが、遊んでみると意外や意外!良いシナジーを生み出している。

5つの場で数字比べをしながら、両プレイヤーの手札3枚ずつ計6枚のカードの合計を予想して宣言する。

相手プレイヤーは、宣言値よりも実際の値が小さいと思ったらチャレンジ!
チャンレジしない場合は、カードプレイ&ドロー後に直前の宣言よりも大きな値を宣言しなければならない。

場の数字比べを制するには大きいカードをプレイしたいが、そうすると宣言が苦しくなってしまう。っていうジレンマ。

で、チャンレジに勝った方が、場を1つ選択して、そこにプレイされていたカードの合計値が高い方がその場の得点カードを全て見て1枚を選び取る。

得点カードには、A~Tのアルファベットが書かれていて、これを連番で7枚集めたプレイヤーの勝ちとなる。

チャレンジに負けていても、負けた方が先手になるので、徐々に負けている方が強い盤面になるようになっていて、自然と接戦になるようになっている優しさ。

得点カードは選び取るので、どこにどの文字があるのかを記憶することは大事。

また、場の数字争いに使うカードも重ねてプレイするので、ここも記憶が大事。

どちらの記憶も単体なら何とかなるのだが、どちらもとなると大変!

この記憶ミックスも上手い!

とにかく、オリジナリティが高い!

その上、面白い。

こういうゲームは手元に残しておきたくなるね。

ベストアクト

評価:6/10

ライト版「ムード」。

「はぁって言うゲーム」のリメイク。

お題が増えて、コンポーネントの質向上。

怒りの「はぁ」

飽きれた「はぁ」

感心の「はぁ」

等、様々な感情の「はぁ」。

各自にいずれかの感情がお題として割り当てられ、その感情を込めて「はぁ」を言う。

多くの人に当ててもらえると高得点。

これだけなのだが、お題のバランス感覚が秀逸。

シャイな人でもギリギリ演技できるぐらいの丁度いい恥ずかしさ。

「ムード」は無理でも、これなら遊べるかも・・・

ペロポネソス:英雄と植民地

評価:6/10

「ペロポネソス」の大型拡張。

英雄と植民地という個人能力をプラス。

あと、災害にペルシア人の襲来が追加。

個人能力にバリエーションが加えられ、更に強力な永続能力を持った英雄が各プレイヤーに割り当てられる。

ゲーム開始時に指針を与えて、遊びやすくするっていう最近よく見る手法。

遊びやすいし、リプレイ欲は湧く!

あと、戦力っていうパラメーターが追加されて、災害として発生するペルシア人の襲来で影響を与えてくる。

また、決算毎にプレイヤー間の戦力争いもあるので、おろそかにできない。

植民地と英雄っていう2つの能力のバランスを取り切ることは出来てないみたいで、組み合わせによってバランスが崩れそうな気配は感じた。

ランダム選択じゃなくて、競り的な何かがあればもっと納得できたかもね。

と思ってたら、最初に交渉めいたことをするバリアントがあるみたい・・・

そういわれるとメンドイ気もするっていう天邪鬼。

ペントアップ

評価:6/10

5つの正方形からなるブロック、ペントミノを使ったアブストラクト。

ネスター。

12種類のペントミノを各自が持ち、交互に1個ずつ置いていく。

全てのタイルを置いた後に、一番高い場所にタイルを置いているプレイヤーの勝ち。

基本的な配置ルールは良くあるやつなのだが、「置ける限りより高い階層に置かなければならない」っていうルールが効いている。

このルールで相手の行動を絞って、自分の土台にしていく。

アブストラクトだけど、良い意味で見通しが悪くて誰でもそれなりの勝負になる。

プレイ時間も短いし、遊びやすい!

ヘブン&エール

評価:7/10

修道院でビール醸造。

キースリングとアンドレアス・シュミットの共作。

エッセン新作。

アクション選択は「グレンモア」や「ツタンカーメン」のような、「いくらでも進めるけど後戻りはできない」システム。

アクションの種類は「タイルを購入」「決算」「条件達成による得点タイルの獲得」の3種。

タイルは購入してマイボード上に配置。日陰マスだと通常コスト、日向マスだと2倍のコストが必要になる。

で、配置したタイルを起動するのが「決算」。

決算では「同じ数字のタイル」や「黄色タイル全て」や「モンクタイルの周辺タイル」というような10種類の条件から1つ選び、条件にあうタイルをすべて起動する。

日陰に置いたタイルは金を生み出し、日向に置いたタイルはゲーム終了時に得点となるリソースを生み出す。

一回使った決算条件は2度と使えない。

この決算周りは「カッラーラの宮殿」と似ている。

あと、盤面にいくつかある建設予定地の周り6マスを埋めることで小屋を配置できる。

周辺6マスのタイルの数字合計で建てる小屋が決定されるのだが、大きければ大きいほど良いわけではなくて、小さく抑えることで得られるボーナスもあって、ここら辺のバランス取りの上手さは流石。

「条件達成による得点タイルの獲得」は、良くある条件達成タイルの早取り。

ただ条件を達成するだけじゃ獲得できなくて、アクションとして実行しないと獲得できないっていうのが変わっている。

1アクションで達成している得点タイル全てを獲得できるので、複数枚一気に取れるようになるまで我慢するか、誰かに取られる前に1個だけでも取りに行くかのジレンマ。アクション選択ルールと上手く噛み合って面白い。

最終的に、5種類のリソースの一番少ないリソースの数が得点源となる。

「チグリスユーフラテス」や「インジーニアス」みたいな感じなのだが、その直前にリソースの変換が可能で、戦略の幅を広げている。

各要素はどこかで見たことあるもので目新しさはないんだけど、タイルの価格設定や効果の調整で上手くまとめあげている。

こういう調整スキルは一朝一夕では身に着けられない正に匠の技なんだろうなぁとしみじみ感じさせられた。