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チケット・トゥ・ライド・レガシー: 西部開拓記

Ticket to Ride Legacy: Legends of the West

評価:8/10

「パンデミック・レガシー」のデザイナー陣と(とアラン・ムーン)による「チケット・トゥ・ライド」のレガシー。

「パンデミック・レガシー」と異なり、今作はプレイヤー間でスコアを争う競争ゲーム。
全12ゲームで、ゲームを進めるごとに盤面や要素が増えていく。

「パンデミック・レガシー」程の物語性は無い。
よりゲームに集中できるようになっているので個人的にはこっちの方が好み。

「チケライ」自体、ある程度、運要素に翻弄されるゲームではあるんだけど、12ゲームも遊ばせることで、運が平均化させるっていうトリックテイキング的手法。

色々と要素は追加されるんだけど、他の追加マップと全く同じシステムは無かったんじゃないかな?(もちろん、似たシステムはあるんだけど・・・)
この辺りはこだわりが感じられて良かった!

コンコルディア:ローマ

Concordia: Roma

評価:8/10

コンコルディア」の新マップ。
エッセン新作。

船駒用の水路がなくなり、船駒専用のトラックが追加された。
船駒は1移動分で好きなだけ先に進めて(ただし戻ることは禁止)、ついた先の報酬をもらったり、家を建設することが出来る。

そんなに変わらないかな・・・、と思って遊び始めたのだが、思った以上に変化があった。
建築家カードでも(船駒で)リソースを生み出すことが出来るようになって価値が上がった。
また、船トラック上の都市には同じプレイヤーが何個でも家を置けるようになった(上限3個)上に、それらの家は普通の長官カードでは生産できないので、ミネルヴァカードの重要度が増した。
逆に、エリア数が少ないので、サトゥルヌスの価値は下がってるかな?

いくつもマップを出しているのに、しっかり新しい面白さを提供してくれる。
やっぱりゲルツはスゴイ!

テラミスティカ:革新の時代

Age of Innovation

評価:8/10

バリエーション激増の「テラミスティカ」。

ランダムセットアップのバリエーションが増えたのと、砦の能力が砦を建てた順の早取りなのと、革新タイルという名の能力タイルとそれを獲得するための本という新リソース。

基盤が盤石なので安定した面白さ。
「テラミスティカ」ファンは研究が捗るんじゃないでしょうか。

要素はモリモリなので、手練れのヘビーゲーマーじゃない限り普通の「テラミスティカ」から入るほうが良さそう。(手練のゲーマーで「テラミスティカ」やってない人の方が珍しいだろうけど)

グレート・ウェスタン・トレイル:ニュージーランド

Great Western Trail: New Zealand

評価:8/10

グレート・ウェスタン・トレイル」三部作の第3弾。
今回は牛ではなく羊に!そして、その毛を刈る。

カウボーイと建築士はいつもと一緒。
鉄道がなくなって、「北方拡張」っぽいマップを船で移動するように。

第4の人物は毛刈り職人。
ゴールしなくても、手札を捨てて換金&ディスク配置が出来る。
羊カードには出荷時の値と毛刈り時の値があるので、どちらを重視するかで取る羊も変わってくる。

あと、羊以外の特殊カードがデッキに入るようになった。
新リソースである金塊の消費や、災害タイルの除去で手に入れることが可能。
「2金を得る」とか「証明書トラックを1マス進める」とか単純なものから、「建物を1段階アップグレードする」や「この手番で手に入れたカードをデッキの上に置く」等、トリッキーなものもある。
今までは、デッキ構築といっても、牛しか入っていないリソース管理的な使われ方だったが、「ドミニオン」的な真のデッキビルドに近づいた感じ。(といってもやりすぎてはいないが)
10種類の特殊カードの中から4種しか使わないランダムサプライにしたことで、リプレイ性も上がっている。

今回も違った面白さを提供してくれているのは流石の手腕。
アルゼンチン」の穀物は制限として存在していたが、「ニュージランド」の金塊は取らなくても別に良いし、ゴールした時に鉄道が進んでいないときのペナルティ等もなくなっていて、苦しさを排して楽しくなるように調整されているっぽい。
人によってどのバージョンが好みか分かれそうなので、その日の気分やメンバーを見て出し分けていきたい。

バラージ:ナイルの情勢

Barrage: The Nile Affair Expansion

評価:8/10

灌漑っていう新要素が追加される「バラージ」の新マップ。

各段に灌漑地があって、そこに隣接する盆地にダムを建てて、そこにたまった水を消費することで灌漑タイルを獲得できる。

灌漑タイルは手番にフリーアクションで実行できるうえに、結構強力なものも多いので、コンボ的な動きが可能になっている。
とは言え、手番毎に使える枚数を1枚に制限してくれていて、超絶コンボが発生しないようにしてくれているのが何よりも有難かった。

ひたすら新作を追い続ける我々ノンリプレイ派にとって、拡張マップは傑作を遊び直す口実になるのが良いね。

イワリ

Iwari

評価:8/10

前にTabletop Simulator上で遊んだけど、ようやく実物でプレイ。
中々見ごたえがあるコンポーネント。
今回は「道なき道」マップ。

中央にエリアが密集していて激戦となるマップ構成。
あと、NPCのトーテム(枢機卿)を置ける追加ルールがあるのだが、自分のトーテムを置くよりもコストが高いので、誰も使わなかった・・・
3人プレイだとトーテム切れで使うことがあるかもだが・・・

前回の偉業ヴァリアントはイマイチだったけど、今回の追加ルールは無だった。
このメーカーのコンポーネントには絶対の信頼を置けそうだけど、システムの調整はダメっぽい・・・(変に元ルールをいじってないので問題ないと言えば問題ないが)

枢機卿がトーテムになっていて、枢機卿は高さ、家は広さで得点がわかるようになって見やすい!
豪華なコンポーネントが面白さに結びついている。
裏側が見にくくなるっていうデメリットもあるけど・・・

フードチェーンマグネイト:ケチャップ

FOOD CHAIN Magnate Ketchup

評価:8/10

「フードチェーンマグネイト」の拡張。
15以上のモジュールが付いている。

今回はルールでオススメされている「新マイルストーン」と「コーヒー」を入れてみた。

「新マイルストーン」はマイルストーンカードが総入れ替え。
全体的に効果が派手になっている印象で、序盤の加速感がスゴイ!
基本ゲームだと、最初は若干苦しい感じがあったんだけど、それが一切ない!いきなり面白い!
更に基本のマイルストーンよりも幅が広がっているように感じる。

「コーヒー」は、他の商品と違って需要と紐づいて売れるわけじゃない。
他の商品を買いに行く客が道すがらのコーヒーショップでコーヒーを買っていく。
他と違う独自戦略が組めるんじゃないだろうか。

多くの拡張の根底にある「売れるだろうから作った」感が一切なくて、本気でより良いゲームにアップグレードしたかったんだろうなと言うのを感じる。
まぁ、スプロッターは元から商売っ気ないからってのもあるんだろうけど。

他にも膨大なモジュールが入っているんだけど、それぞれちゃんと調整してるだろうと思わせる出来。
色々、遊んでみたい!

「この拡張はマストバイ」史上トップクラスの「マストバイ」。

キング・イズ・デッド(セカンドエディション)

The King is Dead

評価:8/10

アドバンスカードが加わった「キング・イズ・デッド」第2版。

第1版との違いは
・マップ構造が少し変化
・サクソン人終了が4個から3個に。
・モルドレッドヴァリアントの代わりにアドバンスカードヴァリアントが追加。

見所は最後のアドバンスカードヴァリアントだろう。

基本ルールだと全員の手札が同じだったが、このヴァリアントを入れると手札が「共通の5枚+ランダムで追加される新たなカード3枚」になる。

基本ルールだとガチアブストラクトだったのが、不確定要素が入って若干緩くなっている。
「キング・イズ・デッド」の良さを削いじゃうんじゃないかと心配したが、悩ましさは残しつつ、気楽さが入って遊びやすくなっていた。
アドバンスカードの効果はめちゃくちゃ強力ってことは無いが、色縛りがあるカードが多く、プレイヤーに指針を持たせるのに一役買っている。

あと、引き分け(サクソン人)が3か所で終了になっているのも、地味ながら大きい変更点かも。
8か所中、4か所で引き分けはかなり大変な印象があったが3か所は現実味がある・・・(というか、今回起こった!)
モルドレッドヴァリアントの緊張感をこっちで補った形だろうか?(モルドレッドヴァリアント遊んだこと無いんで詳細わからないけど・・・)

第1版と第2版でそれぞれ良さが有りそう。どっちを手元に残すか・・・まいった・・・

プエルトリコ(2020年版)

Puerto Rico

評価:8/10

これまでの拡張全部入り「プエルトリコ」。

拡張は全てで4つ。
「アレアの宝箱」に入っていた「新建物」と「貴族」。
ミニ拡張の「海賊」と「フェスティバル」。

「新建物」は通常建物と入れ替えて変化を付けられる。
「貴族」は通常建物に追加され、赤い入植者である貴族駒を置くことで能力が変わったりする。

「海賊」は新たに追加される役職。
4つのアクションから1つを選ぶ。
海賊行為:1つ船の商品すべてを除去して、除去した商品から3つまでを獲得。
略奪:商店からすべての商品を除去して、除去した数だけ勝利点獲得。
襲撃:入植船の入植者をプレイヤー人数分まで除去する。除去した入植者から3つまでを獲得。
誘拐:まだ選択されていない役割を選択。以降のプレイヤーが、その役割を選択した場合3金得る。誰も選択しなかった場合、ラウンド最後に自分がその役割を実行。

「フェスティバル」は最近のゲームによく見る早取り目標。
最初に指定されたプランテーション3つを獲得 → 入植者3人
1ターンで指定された3種の商品を生産 → 3金
最初に指定された建物を建設 → 3勝利点

あと、機能的には一緒だが、「市長」が「職長」、「入植船」が「酒場」、「入植者」が「労働者」、駒の色が茶色から紫になっている。
ここら辺はポリコレ対策だろう。

「フェスティバル」はオマケっぽくて粗さを感じるけど、他はバリエーションを増す嬉しい拡張。

ただ、初刷は、タイルボードの大部分にミスプリントがあるので、第2刷の販売を待った方が良いかも・・・(版元が交換対応はしてくれるみたい)

コンコルディア:バレアリカ

Concordia: Balearica

評価:8/10

魚ボードが追加された新マップ。

エッセン新作。

船2隻から始まる海主体マップ。

全てのマップで使用可能な魚ボードが追加された。

手番開始時に、魚トークンを使用して魚ボード上のアクションを実行できる。

魚ボードは環状になっていて、反時計回りにしか動けず、多く移動するには、お金が必要となる。

これは、まさにロンデル!

ロンデルを捨てた「コンコルディア」にロンデルが帰ってきた!

ゲルツ作品にロンデルが合わないはずがない!

魚トークンの獲得方法は長官アクションのボーナス。

「生産エリアの一番価値の高い資源1つ」から「魚トークン1つ」に変更された。

カードのコスト変更ボード(これは前の拡張と同じもの)もあって、布の価値が下がっている。

非常に狭いマップなので、後置きのコストが高い布都市は早めに置きたくなっているので、トントンというところか。

ゲルツは拡張と言えど、手を抜いていない感じで良いね!