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グレート・ウェスタン・トレイル:ニュージーランド

Great Western Trail: New Zealand

評価:8/10

グレート・ウェスタン・トレイル」三部作の第3弾。
今回は牛ではなく羊に!そして、その毛を刈る。

カウボーイと建築士はいつもと一緒。
鉄道がなくなって、「北方拡張」っぽいマップを船で移動するように。

第4の人物は毛刈り職人。
ゴールしなくても、手札を捨てて換金&ディスク配置が出来る。
羊カードには出荷時の値と毛刈り時の値があるので、どちらを重視するかで取る羊も変わってくる。

あと、羊以外の特殊カードがデッキに入るようになった。
新リソースである金塊の消費や、災害タイルの除去で手に入れることが可能。
「2金を得る」とか「証明書トラックを1マス進める」とか単純なものから、「建物を1段階アップグレードする」や「この手番で手に入れたカードをデッキの上に置く」等、トリッキーなものもある。
今までは、デッキ構築といっても、牛しか入っていないリソース管理的な使われ方だったが、「ドミニオン」的な真のデッキビルドに近づいた感じ。(といってもやりすぎてはいないが)
10種類の特殊カードの中から4種しか使わないランダムサプライにしたことで、リプレイ性も上がっている。

今回も違った面白さを提供してくれているのは流石の手腕。
アルゼンチン」の穀物は制限として存在していたが、「ニュージランド」の金塊は取らなくても別に良いし、ゴールした時に鉄道が進んでいないときのペナルティ等もなくなっていて、苦しさを排して楽しくなるように調整されているっぽい。
人によってどのバージョンが好みか分かれそうなので、その日の気分やメンバーを見て出し分けていきたい。

バラージ:ナイルの情勢

Barrage: The Nile Affair Expansion

評価:8/10

灌漑っていう新要素が追加される「バラージ」の新マップ。

各段に灌漑地があって、そこに隣接する盆地にダムを建てて、そこにたまった水を消費することで灌漑タイルを獲得できる。

灌漑タイルは手番にフリーアクションで実行できるうえに、結構強力なものも多いので、コンボ的な動きが可能になっている。
とは言え、手番毎に使える枚数を1枚に制限してくれていて、超絶コンボが発生しないようにしてくれているのが何よりも有難かった。

ひたすら新作を追い続ける我々ノンリプレイ派にとって、拡張マップは傑作を遊び直す口実になるのが良いね。

イワリ

Iwari

評価:8/10

前にTabletop Simulator上で遊んだけど、ようやく実物でプレイ。
中々見ごたえがあるコンポーネント。
今回は「道なき道」マップ。

中央にエリアが密集していて激戦となるマップ構成。
あと、NPCのトーテム(枢機卿)を置ける追加ルールがあるのだが、自分のトーテムを置くよりもコストが高いので、誰も使わなかった・・・
3人プレイだとトーテム切れで使うことがあるかもだが・・・

前回の偉業ヴァリアントはイマイチだったけど、今回の追加ルールは無だった。
このメーカーのコンポーネントには絶対の信頼を置けそうだけど、システムの調整はダメっぽい・・・(変に元ルールをいじってないので問題ないと言えば問題ないが)

枢機卿がトーテムになっていて、枢機卿は高さ、家は広さで得点がわかるようになって見やすい!
豪華なコンポーネントが面白さに結びついている。
裏側が見にくくなるっていうデメリットもあるけど・・・

フードチェーンマグネイト:ケチャップ

FOOD CHAIN Magnate Ketchup

評価:8/10

「フードチェーンマグネイト」の拡張。
15以上のモジュールが付いている。

今回はルールでオススメされている「新マイルストーン」と「コーヒー」を入れてみた。

「新マイルストーン」はマイルストーンカードが総入れ替え。
全体的に効果が派手になっている印象で、序盤の加速感がスゴイ!
基本ゲームだと、最初は若干苦しい感じがあったんだけど、それが一切ない!いきなり面白い!
更に基本のマイルストーンよりも幅が広がっているように感じる。

「コーヒー」は、他の商品と違って需要と紐づいて売れるわけじゃない。
他の商品を買いに行く客が道すがらのコーヒーショップでコーヒーを買っていく。
他と違う独自戦略が組めるんじゃないだろうか。

多くの拡張の根底にある「売れるだろうから作った」感が一切なくて、本気でより良いゲームにアップグレードしたかったんだろうなと言うのを感じる。
まぁ、スプロッターは元から商売っ気ないからってのもあるんだろうけど。

他にも膨大なモジュールが入っているんだけど、それぞれちゃんと調整してるだろうと思わせる出来。
色々、遊んでみたい!

「この拡張はマストバイ」史上トップクラスの「マストバイ」。

キング・イズ・デッド(セカンドエディション)

The King is Dead

評価:8/10

アドバンスカードが加わった「キング・イズ・デッド」第2版。

第1版との違いは
・マップ構造が少し変化
・サクソン人終了が4個から3個に。
・モルドレッドヴァリアントの代わりにアドバンスカードヴァリアントが追加。

見所は最後のアドバンスカードヴァリアントだろう。

基本ルールだと全員の手札が同じだったが、このヴァリアントを入れると手札が「共通の5枚+ランダムで追加される新たなカード3枚」になる。

基本ルールだとガチアブストラクトだったのが、不確定要素が入って若干緩くなっている。
「キング・イズ・デッド」の良さを削いじゃうんじゃないかと心配したが、悩ましさは残しつつ、気楽さが入って遊びやすくなっていた。
アドバンスカードの効果はめちゃくちゃ強力ってことは無いが、色縛りがあるカードが多く、プレイヤーに指針を持たせるのに一役買っている。

あと、引き分け(サクソン人)が3か所で終了になっているのも、地味ながら大きい変更点かも。
8か所中、4か所で引き分けはかなり大変な印象があったが3か所は現実味がある・・・(というか、今回起こった!)
モルドレッドヴァリアントの緊張感をこっちで補った形だろうか?(モルドレッドヴァリアント遊んだこと無いんで詳細わからないけど・・・)

第1版と第2版でそれぞれ良さが有りそう。どっちを手元に残すか・・・まいった・・・

プエルトリコ(2020年版)

Puerto Rico

評価:8/10

これまでの拡張全部入り「プエルトリコ」。

拡張は全てで4つ。
「アレアの宝箱」に入っていた「新建物」と「貴族」。
ミニ拡張の「海賊」と「フェスティバル」。

「新建物」は通常建物と入れ替えて変化を付けられる。
「貴族」は通常建物に追加され、赤い入植者である貴族駒を置くことで能力が変わったりする。

「海賊」は新たに追加される役職。
4つのアクションから1つを選ぶ。
海賊行為:1つ船の商品すべてを除去して、除去した商品から3つまでを獲得。
略奪:商店からすべての商品を除去して、除去した数だけ勝利点獲得。
襲撃:入植船の入植者をプレイヤー人数分まで除去する。除去した入植者から3つまでを獲得。
誘拐:まだ選択されていない役割を選択。以降のプレイヤーが、その役割を選択した場合3金得る。誰も選択しなかった場合、ラウンド最後に自分がその役割を実行。

「フェスティバル」は最近のゲームによく見る早取り目標。
最初に指定されたプランテーション3つを獲得 → 入植者3人
1ターンで指定された3種の商品を生産 → 3金
最初に指定された建物を建設 → 3勝利点

あと、機能的には一緒だが、「市長」が「職長」、「入植船」が「酒場」、「入植者」が「労働者」、駒の色が茶色から紫になっている。
ここら辺はポリコレ対策だろう。

「フェスティバル」はオマケっぽくて粗さを感じるけど、他はバリエーションを増す嬉しい拡張。

ただ、初刷は、タイルボードの大部分にミスプリントがあるので、第2刷の販売を待った方が良いかも・・・(版元が交換対応はしてくれるみたい)

コンコルディア:バレアリカ

Concordia: Balearica

評価:8/10

魚ボードが追加された新マップ。

エッセン新作。

船2隻から始まる海主体マップ。

全てのマップで使用可能な魚ボードが追加された。

手番開始時に、魚トークンを使用して魚ボード上のアクションを実行できる。

魚ボードは環状になっていて、反時計回りにしか動けず、多く移動するには、お金が必要となる。

これは、まさにロンデル!

ロンデルを捨てた「コンコルディア」にロンデルが帰ってきた!

ゲルツ作品にロンデルが合わないはずがない!

魚トークンの獲得方法は長官アクションのボーナス。

「生産エリアの一番価値の高い資源1つ」から「魚トークン1つ」に変更された。

カードのコスト変更ボード(これは前の拡張と同じもの)もあって、布の価値が下がっている。

非常に狭いマップなので、後置きのコストが高い布都市は早めに置きたくなっているので、トントンというところか。

ゲルツは拡張と言えど、手を抜いていない感じで良いね!

チケット・トゥ・ライド:ポーランド

Wsiąść do Pociągu: Polska

評価:8/10

「チケット・トゥ・ライド」のポーランドマップ。

2~4人用。

様々な国に囲まれたポーランドらしく、外国との接続がキーとなる。

各国毎に接続ボーナスカードがあり、外国同士をネットワークで繋ぐと、双方の国のボーナスカードを獲得できる。

このボーナスは先に取るほど得点が高い。

列車カードの貯め込み防止に一役買っている。

更に面白いのは、AとBの国をつないだら、AとBのボーナスを得られるのだが、そのネットワークがCの国につながった場合、再びAとBとCのボーナスカードを得られる。

とりあえず、一回獲得したらOKでは無く、さらに先を狙えるっていうのは緊張感が途切れず良い!

列車駒は35個と少なめ。

先手番有利を許せるギリギリのラインで、追加ルールも少ない。

狭いマップなので、他プレイヤーの動向に注意を払う必要もある。

短時間で遊ぶチケライとして一番良いバランスなんじゃないだろうか。

マップコレクションなのだが、No.6と1/2という中途半端なナンバリング。

フランス/オールドウェスト(6)と日本/イタリア(7)の間。

どういう経緯でこうなったのだろう。

ザ・クルー

評価:8/10

宇宙飛行士となり困難なミッションに挑む。

協力型トリックテイキング。

今年のエッセンスカウトアクション1位。

4スート1~9と

切り札スート 1~4。の計40枚。

いたって普通のマストフォローのトリックテイキングなのだが、全員が目指すべき目標がある。

「Aさんは緑3を含むトリックを取り、Bさんは青7を含むトリックを取る」みたいな目標。

言葉でのコミュニケーションは禁止だが、通信という制限されたコミュニケーション手段がある。

各自が1回ずつ手札1枚を晒すことが出来、更に情報も付け加えられる。

「このスートの最高ランク」「このスートの最低ランク」「このスートはこのカードのみ」のいずれか。

ルールとしてはそれだけ。

切り札ありマストフォローに、制限あるコミュニケーション手段を付けただけ。

それだけなのだが、カード構成であったりコミュニケーションの制限の付け方が絶妙。

最小限のルールで今までにないアプローチでトリックテイキングの魅力を表現している。

「花火」や

「ザ・ゲーム」 のような、他プレイヤーの考えを察っすることが大事なゲームなのだが、この「察する」って部分がトリックテイキングとめちゃくちゃ相性が良い!

トリックテイキングという下地があるからこそ、他プレイヤーの行動の機微を感じ取ることが出来、それが上手くいくと気持ちいい!

通好みなゲームであることは間違いなさそうだが、トリックテイキング初心者は初心者同士で遊べば楽しくトリックテイキングが学べそう。

フランチャイズ拡張セット

評価:8/10

「フランチャイズ」のミニ拡張3点セット。

1つ目は「マイルストーン」。

基本では最初から3枚持っていたボーナスタイルが「4エリアに駒を置く」や「8コストルートを2回使う」のような目標を達成することで獲得することに。

普通にやっていればゲーム終了までに全員が3枚とも手に入れる難易度だが、最初の1枚のタイミングは重要かもしれない。

2つ目は「ブーム」。

未決算の都市を移動するブーム駒。

これがある都市では収入値が2倍になる。

倍と言っても、金額的には1金増えるぐらいなので大差はつかないかな・・・

3つ目は「エリアボーナス」。

基本のエリア得点は「1位が8点、2位が6点、1個でも置いてれば3点」みたいにわかりやすかったが、1位が特殊トークンを得られたり、点数じゃなくてお金が手に入ったり、3位以下は失点だったりと、バリエーション豊かに。

セットアップ後は運要素が無いゲームなので、セットアップバリエーションが増えるのは良いね。

総じて、劇的な面白さは生み出していないが、バリエーションが増えてリプレイ性が増した感じ。

元から完成されているので、この拡張の出し方は正解では無いでしょうか。