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ザ・フォックス・エクスペリメント

The Fox Experiment

評価:5/10

人懐っこいキツネを生み出すためのブリーディング。
ウィングスパン」デザイナーの新作。
現在キックスターターで出資募集中。
Tabletopiaでプレイ。

まず、父親と母親のキツネを1匹ずつ場からピックしていく。
その後、両親キツネに示されているダイスを振って子キツネのパラメーターを決定。
生まれた子キツネのパラメーターによってチップを獲得したり、パラメーターの合う自分の研究を進めたりする。
獲得したチップを使って、個人ステータスをアップできる。
あと、ラウンド毎に一番人懐っこいキツネも得点。

ラウンドまたぎで、親キツネは死に、子キツネが次のラウンドの親キツネ候補として場に並ぶ。
再び、場から親キツネをピックしていくのだが、この時他プレイヤーが作った子キツネもピック出来る。
製品版だと子キツネに名前を付けられるので、ここら辺のフレーバーで盛り上がるのだろう。

システム的に見ると、なんてことは無いシステムの組み合わせなんだけど、テーマのシステムへの落とし込みと雰囲気作りが上手い!
しっかり自分のスタイルを確立しているね。(個人的には合わないデザイナーだけど・・・)

サンフランシスコ(クニツィア)

San Francisco

評価:6/10

「コロレット」的なカード獲得で街づくり。
クニツィアの新作。

手番でできることは「カードを配置」か「カードを獲得」の2択。

「カードを配置」は、山からカードを1枚めくって、場の3列のカード列のいずれかに追加する。

「カードを獲得」は、場のカード列から1列を選んで全てを獲得してマイボード上に配置。

「コロレット」と違って、カードを獲得してもラウンドを抜けずに、契約書タイル1枚を受け取る。
契約書タイルを持っていると、「カードを獲得」アクションに制限がかかる。
自分が持っている契約書タイルの枚数より多くカードが並んでいる列からしかカードを取れない。
これが、ルール聞いただけだといまいちピンとこないのだが、契約書を持っていると想像以上に足元を見られることになる。
なので、基本的に契約書は簡単に取らないようにしたいのだが、早取りボーナスがそれのカウンターとして効いている。

概要は「コロレット」とソックリなんだけど、遊んでみるとプレイ感は違う。
獲得したカードの内で不要なものは捨てられるので、余計なカードを追加するっていういじわるは無いんだけど、他プレイヤーに都合が良すぎる組み合わせは作れない。

マイボードを埋めて都市を発展させていくのは楽しいが、終始他プレイヤーを警戒するじとーっとした陰湿さが付きまとう。

ザ・ギルド・オブ・マーチャント・エクスプローラーズ

The Guild of Merchant Explorers

評価:6/10

紙ペンゲーム風にマイボード上にキューブを置いて支配を広げていく。
エリジウム」「コスタリカ」のダンスタン&ギルバート新作。
Tabletop Simulatorでプレイ。

山からカードを1枚めくって、全員がそこに示されたマスにキューブを置いていく。
キューブは既存のキューブに隣接して置いていかないとダメ。
山札が尽きると、次のラウンド。
ここまでの大枠は「エクスプローラー」と似ている。(名前も似ているけど、デザイナーは別)

ラウンドまたぎで全てのキューブは除去されてしまう。
地形グループを埋めることで、その中のキューブ1つを村に変えることが出来て、この村はウランドまたぎでも消えず、以降のラウンドの起点とすることが出来る。

あと、このゲーム最大の特徴はラウンド毎に1枚追加される時代カード。
ラウンド1で時代Ⅰカードがめくられると、各プレイヤーは特殊カードを2枚引いて、そのうち1枚をマイボード上の時代Ⅰにセットして起動。
ラウンド2以降も時代Ⅰカードがめくられると、この特殊カードが起動することになる。
ラウンド2では時代Ⅱのカードが山に追加されて、それがめくられるとまた特殊カードを2枚引いて1枚配置&起動・・・というようにラウンドが進むごとに特殊カードの起動回数が増えていく。
さらに、特殊カードの効果は基本カードの3倍ぐらい強力!
この思い切ったアンバランスさが爽快感と、特殊カードを軸にした計画性を求めてくる。

正直、特殊カードの引き運が勝敗を別けそうな雰囲気は感じるが、それを差し引いてもずっと楽しさと気持ちよさが持続するゲームデザインは見事!

ザ・ハンガー

The Hunger

評価:5/10

ヴァンパイアが夜、街へ降り人間を襲い、日が昇る前に城に戻る。
「マジック・ザ・ギャザリング」のガーフィールドが作ったデッキビルドゲーム。

城から街へ行って人間を狩る(デッキに入れる)。
人間は得点にはなるが、荷物になるってことでスピード(歩数)が減ってしまう。
15ラウンド終わった時点で、城から離れていると脱落だったり、失点を負うことになる。

全体的な構成は「クランク!」と似ている。

上手いのは手札が3枚と少ない点。
これによって、そこまでコンボが発生することはなくて、人間カード・移動カード・能力カードのデッキ内のバランスと、コース内の駒の位置に注力できる。

ゲームの狙いはわかるし、悪いゲームでは無いけど、流石に今出すには時代遅れ過ぎるか・・・

サポテカ:クイックスタート

Zapotec: Quick Start

評価:7/10

サポテカ」のセットアップにボーナスがつく拡張。
ボード&ダイスの7作品のミニ拡張詰め合わせ「ルートボックス#1」より。

ゲーム開始時に、10枚のクイックスタートカードをシャッフルして2枚ずつ配り、1枚を選んで示されたボーナスを得る。

「サポテカ」の第1ラウンドは「家を2件建てて終わり」だったのだが、この拡張を入れると立ち上がりに変化をつけることが出来る。

思っていた以上にゲームに変化をもたらして、序盤の窮屈さが緩和されるし終盤にやることが無くなることも無い。

ただ、バランスがしっかりしているとは言えず、「任意の資材1つ+トウモロコシ1つ」と「無料で家1件」が同価値とは思えない・・・

さまよえる塔

Die wandelnden Turme

評価:5/10

スタックする塔に覆われる駒。
クラマー&キースリングの新作。

手番ではカードをプレイして自駒か塔を示されたマス数だけ移動させる。
塔はその上に載っている駒と一緒に移動するし、駒に覆いかぶさることで移動を制限することが出来る。

自駒全てを黒いカラスの塔に入れることが目的。

また、塔で駒を覆うことでポーションを補充することが出来るのだが、ポーションを全て補充することも勝利条件の1つとなる。
他プレイヤーへの妨害が勝利条件の1つにすることで、攻撃がポップになっているのは上手い。

5人で遊んだこともあってか、手番ごとに状況が変わりすぎるので、手番が来て手札から最適解を探す感じで戦略性は薄かった。

クラマー&キースリングらしい捻りは感じられず、大人HABAっぽい仕上がり。
決して悪いゲームではないけど、あえてこれを選ぶ理由は見つからないかな。

さえずり

Tweeeet

評価:5/10

つがいのコマドリとなって効率的にエサを取りながら巣に戻る。
クワリ。

盤面に点在するエサ。
このエサに向かって自駒を動かす。
移動歩数に応じたエサを消費するので、遠くのエサを取ってばかりいると足が出る。
また、水マス、他プレイヤーの駒、エサがあるマスは通過出来ない上に必ずエサがあるマスまで移動しないとイケナイ。
他プレイヤーの前に飛び込んで遠回りを強いらせたりと、意外とアブストラクトっぽい要素も有る。

で、4人でペア戦だったのだが、意思疎通に制限がある。
お互いの駒が近いときは普通に話せるのだが、ちょっと離れるとささやくことしか出来ず、さらに離れると羽ばたきジェスチャーしか出来ない。
中々、面白いルールだが、ゲームとしては機能してない。
話せない距離まで離れているとそもそも話す必要が無いのだ。

邪魔のしあいが面白いので、多人数で遊んだ方が良いだろう。

ザット・タイム・ユー・キルド・ミー

That Time You Killed Me

評価:6/10

同時にタイムマシンを発明した2人が互いに殺し合う。
そんなテーマの2人用アブストラクト。
Tabletop Simulatorでプレイ。

4×4のマップが3面。
過去、現在、未来で、時間も移動することが出来る。
3Dチェス的なアブストラクトなのだが、過去に戻る場合はコピーが残り、駒が増える。
持ち駒の数は決まっていて、殺されるとゲームから除外されるので、持ち駒がなくなるとコピーを作ることが出来ず、動きが制限されていく。

3次元となると難しくなりすぎそうだが、工夫がある。
手番終了時に、次手番に自分が動かす駒の時代を選択しなければならない。
相手の次の動きがわかりやすくなる&自分の動きにも制限がかかるので、思考がとっちらからなくなっている。

あと、モジュールが4つ付属していて味変が可能。
今回は、モジュール1だけ適用。
種を植えると、未来の同じマスに木が登場して、相手プレイヤーを追い詰めることが出来る。
うまく使いこなすことは出来なかったが、タイムトラベルというテーマを活かした良いギミック。

オリジナリティがあって面白いゲームなので手に入れたいのだが、いかんせん定価が高い・・・

サーオボロス

Suroboruos

評価:6/10

競り値でセットコレクションを完成させる競りゲーム。
倦怠期のゲームマーケット新作。

手番プレイヤーが出したカードを競り合う。
競り方法は普通の周回競り上げなのだが、言う競り値が大事になる。

自分の獲得したカード上に自分の言った競り値のマスがあると、そこに駒を置ける。
カード上の全てのマスを埋めることが出来れば、カードが有効化されて得点とボーナスが得られる。

駒を置くのにカードを競り落とす必要は無く、言うだけで良いので小さい値のカードを持っているなら、とりあえず言って置けばいい。

マスを埋めるのに使う駒はお金と兼用なので、カードを取りすぎて中々カードを完成できないでいると、競りに使うお金が減ってきたりする。

相変わらずすごい発想力で今までに無いゲームを生み出しているんだけど・・・
倦怠期の他のゲームと同様、このゲームもまた、もう一歩調整が足りないような気もする。

みんな自分のカードのマスを埋めたい気持ちが強くて、競りが予定調和になりがちというか・・・
前評判が良かったので期待値が上がりすぎたかな?

ザ・ボーダー

The Border

評価:5/10

「ザ・ゲーム」「ザ・マインド」に続くNSVの「ザ」シリーズ。
今回はロール&ライト。
キースリング&シュタウペの新作。

手番プレイヤーがカラーダイス5個をヤッツィーロール。
手番プレイヤーは、それらのダイスを使ってマスにチェックできるのだが、チェックしたグループは全て埋め切れって完成するものでなければならない。
手番プレイヤーが使わなかったダイスを他のプレイヤー全員が使ってチェックする。
この時は、グループを完成させなくても良いのだが、既存のチェックに隣接したマスでなければならない。

これを繰り返して、エリア周り全てをチェックできると得点。
1番のプレイヤーだけ2倍の得点という早取り要素あり。

やり始めは、何となく自分が進んでいくのだが、徐々に各自が争っているエリアが決まってくる。
そうなると、狙いすぎて大外れして、他プレイヤーにたくさんダイスを使わせてしまったりして盛り上がってくる。

早めにマスを埋めたプレイヤーは、マスが埋めにくくなって自然とブレーキがかかるあたりのデザインセンスには舌を巻いた。

ただ、最近「エクスプローラー」「ウェルカム・トゥ・ザ・ムーン」「エコサークル」といった面白い紙ペンゲームが沢山あったから、それらと比べると平凡かな・・・
並べて気づいたけど、単に僕がダイスじゃなくてカードが好きってだけかもしれない・・・