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ワイマール:民主主義の戦い

Weimar: The Fight for Democracy

評価:5/10

第一次世界大戦後~ナチスの政権掌握までのドイツ。ワイマール共和国がテーマの重量級ゲーム。
マティアス・クラマーの新作。
こんなニッチなゲームの日本語版が出るとは・・・

公称プレイ時間360分の超重量級ゲーム。
なのだが、サドンデスルールがあり、最短1時間ぐらいで終わることもありそう・・・
今回は3ラウンド目の初めにサドンデスが起こったので、実プレイ時間は2時間ぐらいで終わった。

4人専用で、各プレイヤーはドイツ社会民主党(SPD)、中央党(Zentrum)、ドイツ共産党(KPD)、 ドイツ国家人民党(DNVP)、のいずれかを受け持つ。
それぞれにデッキも違えば、勝利条件も違う、非対称ゲーム。
KPDとDNVPにはサドンデスルールがあり、盤面に特定の駒を4個以上置くか、議会で単独半数を取るとサドンデス勝利。
他2つの党は、勝利点勝負で勝つしかないのだが、国内が混乱し無政府状態になるとゲームは即終了し得点勝負となるため、こちらも実質サドンデス勝利を狙うことが出来るようになっている。

メインシステムはカードドリブン。
マイデッキからのカード3枚と、共通デッキからのイベントカード2枚が手札で、それを1枚ずつプレイしていく。
イベントカードは、自分に有利な効果とは限らないのだが、すべてのカードは使い切ることになるので、いずれ出さなければならない。

全く知らない歴史だったが、システムがしっかりしているので、なんとなくのプレイでも歴史を追体験できている感覚になれて面白い。
議会の議席の取り合いや討論綱引きと、各都市でのユニットダイスバトル陣取り、の2つを同時進行で進める感じはなかなか新鮮。

主計将校」で免疫がついたのか、いかつい歴史テーマに拒否反応は出なくなったのだが、乱発するダイス判定だけは、どうしても肌に合わない・・・

ワールド・ワンダーズ

World Wonders

評価:5/10

世界の有名建造物の木駒が特徴の箱庭パズル。
ブラジル帝国」デザイナーの新作。

毎ラウンド補充される7金を使って、建物を建てたり、道を建てたり、手番を取ったりしていく。
毎ラウンド、決まった数の建物や道しか補充されないので、手番順は大事。
あと、条件を満たすことで建てられるワンダーも早取りだが、そのコストは「残りの有り金全部」なので、できるだけ持ち金が少ない状態で実行したい。

他も、そこまで驚く要素はないが、タイルパズルとしては十分面白い。

ただ、インタラクションの付け方が良くなくて、プレイヤー間の駆け引きっていうよりは、確認の手間が増えているだけに感じた。

忘れられた惑星

The Forgotten Planet

評価:4/10

鉱物が豊富な惑星でロボットたちの陣取り争い。

アクションポイント制の手番システム。
自分のロボットを移動させたり、新たな鉱山を発見したり、基地を設置したりしていく。
特徴はコントロールエリアの決定方法。
各タイルは最も基地が近いプレイヤーがコントロールしていることになる。
手番開始時に自分がコントロールしていないタイル上にいるロボットは電源OFF状態になってしまい、何もできなくなってしまう。
壁を使ってのコントロールの熱い取り合いが勃発する。

中々面白そうなシステムなのだが、一旦優位を取ったプレイヤーがガチガチに守り切ることが出来てしまい逆転が難しい・・・
一人が犠牲的精神でトップを引きずり下ろすしか手は無いのか?

ワイルド・スピード:ハイウェイハイスト

Fast & Furious: Highway Heist

評価:5/10

カーアクション映画「ワイルド・スピード」のボードゲーム。
IPものが得意なプロスペロ・ホール作。

完全協力ゲーム。
協力して、戦車やヘリコプターといった敵駒を破壊するのが目的。

ラウンド毎にスタントカードが登場するので、それにあった状況を作ることで敵駒にダメージを与えることが出来る。

あと、手番毎に敵ダイスを振って、それによって敵が攻撃してきたり、敵カードをめくって予期せぬことが起こったりする。

通常、キャラクターは車に乗って運転しているのだが、外に飛び出して他の車の上を移動することも出来る。
それによって、スタントカードの条件を達成出来たり、敵カードの攻撃を阻止したりする。

このゲームを遊ぶにあたって、最新の「ワイルド・スピード」を見たのだが、確かに有りえないアクションの連続で、このゲームは上手く映画を再現していることがわかった。

わいわいウシさん

Animal Party

評価:4/10

動物ダイスを使った子供向け「ヤッツィー」。

「ヤッツィー」なのだが、役が1枚めくられたカードに示された1種類のみ!
「ヤッツィー」の売りである「どの役を狙うか」って判断が無い。
役が揃えばカード獲得。
揃わなければ、揃ったダイスはロックしたまま次の人の手番。

ただひたすら必要ない目を振りなおすのみ!
全くプレイヤーの意志が介入しない100%運ゲー。

ワンダーウッズ

Wonder Woods

評価:5/10

「キュリオス」のリメイク。
考古学からキノコ集めにテーマ変更。

ルールにほぼ変更は無し。
カード公開して駒を獲得する時に、「手番順で表向きに出す」じゃなくて「手番順に裏向きに出して、全員終わったら公開」に変わっているぐらいかな。

価値のわからない物を取り合うってのは、キノコを集めの方がバカっぽくて良いね。

ワームホール

Wormholes

評価:6/10

ワームホールを使ったピック&デリバー。
タイニータウン」デザイナーの新作。

自分の宇宙船を使って乗客を指定の星まで送り届ける。

手番では自分の船を3歩移動させる。
盤面が広いので、3歩は大したこと無いように聞こえるのだが、ワームホールを使うことで一気にワープすることが可能。
しかも、ワープ自体は歩数にカウントされないので、下手したら1手番で3つの惑星を訪れることも可能。

ワームホールを作るのもノーコスト。
ただし、自駒の足元か隣接にしか設置できないので、遠方の星は誰かが地道に近づいていってワームホールを作る必要がある。

他プレイヤーのワームホールも利用可能で、使ってもらえたプレイヤーは1点獲得。

なかなかチャレンジングなシステムで、特にワームホール配置の自由度の高さには驚いた。
はじめて「アルケミスト」を遊んだ時のような「ゲーム壊れない?」って感覚が常に付きまとう感じ・・・
今作は、それを「カード運を高くして、『そんな細かいこと引き運次第でどうにでもなる!』と思わせる」という若干強引な解決法を使っているように感じた。
遊んでいる時は、コレと盤面の読み解きとのアンバランスさを感じたのだが、重苦しくなりがちなピック&デリバーを遊びやすくするには正解なのかも・・・とも思えてきた。

うーん・・・イマイチ評価が定まらないので、もう一回遊んでみたい。

ワールドモンガー

World Monger

評価:6/10

デッキビルド+株。
遊星からのフリーキックの寺島さん作。2014年。

文明発展テーマ。
4つの文明が存在して、各文明が株を発行している。
一番多く株を持っているプレイヤーがその文明のコントロール権を得る。
「18xx」系に代表される株式ゲーム。

そして、文明を発展させる方法はデッキビルド。
コントロール権を持つプレイヤーが毎ラウンド1枚ずつカードを追加していく。
カードを入れることでゲーム中の株価、ゲーム終了時の株価が変わってくる。
更には「ドミニオン」的な特殊効果も使えるようになったりする。(と言ってもそこまで派手なものは無いが・・・)

ここまでの説明だと重厚なゲームを想像されると思うが、動きを制限することで、かなりライトな仕上がりになっていて個人的には好印象。
ゲーマーが好みそうなシステムの組み合わせでついつい濃い味付けにしちゃいそうなのに、あっさり仕上げてきている所にデザイナーのセンスを感じる。
プレイ時間は表記通り45分ぐらいじゃないかな。
「アレ?もう終わり?」ってぐらいで終わって、もうちょっと遊びたい気がするのだが、そのあたりで実際の勝敗は決してそうなのでちょうど良いのかも。

とにかく可能性を感じるベースシステム。
ブラッシュアップすれば世界を狙えるゲームなんじゃなかろうか。

ワーリング・ウィッチクラフト

Whirling Witchcraft

評価:7/10

リソースを隣のプレイヤーに送りまくって溢れさせる。
今年のスカウトアクション3位。
新人デザイナー。

手札4枚から1枚を自分の前に置く。
カードは「赤→青、青」のようなリソース変換で、これを並べてエンジンビルドしていく。
リソース変換で出力されたリソースは自分の前の鍋に置き、鍋ごと右隣のプレイヤーに渡す。
受け取った鍋のリソースは自分の手持ちになるのだが、各リソースには保持数上限があって、それを超えたリソースは送り元プレイヤーの得点となってしまう。

リソースだけじゃなくて手札も回る。
残った3枚の手札は左隣のプレイヤーに渡してから1枚ドローして手札4枚に戻す。

全ての処理は同時処理でダウンタイムは無い。誰かが5点獲得でゲーム終了なので思った以上にあっさり終わる。
短時間のうちにしっかりハラハラ感もあり、それでいて「もうちょっと遊びたかった」と思わせるちょうど良いボリューム。

エンジンビルドは自分の中で完結しがちだが、このゲームは左隣からの防御(入力)、右隣への攻撃(出力)を考えてビルドする必要があり、これがブースタードラフトと相性が良い!

新作がどこかで見たことあるルールであふれる中、この新しいプレイ感は評価せざるを得ない!

我と王のために

For the king (and me)

評価:6/10

ビブリオス」のリメイク。

変更点は5人まで遊べるようになったのと2位の得点の追加。

2位まで得点が追加されたのは良い変更じゃないだろうか。
1位の半分の点が入るだけなのでルールさえ知っていれば「ビブリオス」にも適用可能。

あと、5人までプレイ可能になったのだが、こっちはイマイチ、、、

なんと言っても前半の分配ラウンドでの手番数が均等じゃないのが気になった。

あと、やっぱり多人数だと、価値を下げるアクションで、「どっちでも良いけど、こっち下げとくか」が起こるのも不満・・・
手番が少ない後手番プレイヤーに優しくしてプレイヤー間でバランスとれってことなのかな?

3人専用と言われていた「ビブリオス」が、2位得点の導入で4人でも遊べるようになったのは良い事だ。
1位以外意味が無い!っていう焦点の絞られっぷりも悪く無かった気もするが・・・