冷戦時代のチェス大会。
アメリカのフィッシャーとソ連のスパスキーの対決がテーマ。
パオロ・モリのエッセン新作。2人用。
チェスが題材だが、システムは全然チェスでは無い。
基本的には、お互いに1枚ずつカードを出して数字比べをするだけ。
先手プレイヤーが4つあるエリアのいずれかにカードをプレイし、後手はそれを見て、同じエリアにカードをプレイする。
数字が大きい方がエリアに示された分だけマーカーを自分に引き寄せる。
4つのエリアが終わるか、圧倒的大差が付くと試合終了で、マーカーが自分側にあるプレイヤーが1点獲得。
先に5点獲得した方が勝ち。
特徴は、数字比べに負けた方にもボーナスが付くルール。
各カードには数字比べに負けた時に発動するボーナスが書いてあり、これがなかなかに強力!
これによって、後手はただ大きい数字を出して勝てば良いだけじゃないし、先手もむやみにデカい数字を出せなくなっている。(数字がデカいカードほど負けた時の効果も強いように感じた)
このゲームは真剣勝負のチェスの精神部分にフィーチャーしている。
手札上限やマーカーの初期位置を決める精神力ゲージだったり、カードに2つの数字(白と黒)の切り替えでバイオリズム的なものを表現していたり・・・
将棋やチェスの映画・漫画は「よく知らんけど、なんか天才的なことをやっている!!」って雰囲気を上手く作ってるけど、このゲームもその雰囲気を上手く作れているように感じた。
本当のトッププレイヤー達は、こんな風にチェス対決を体感しているんじゃないか??と思わせる妙な説得力がある。