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カテゴリー: ボードゲーム

ヴェネチア(クラウス=ユルゲン・ヴレーデ)

Venedig

評価:4/10

ヴェネチアに協力して建物を建てて行く。
カルカソンヌ」のデザイナー。2007年。

手番では、手札からカードを自分の前にプレイする。
ある色のカードがテーブルに既定枚数出たら、その建物を盤面に配置する。
一番カードを多く出したプレイヤーが得点を満額貰い、他の協力したプレイヤーは半分もらう。

建物によって、他の建物に隣接している方が良かったり、空きマスに隣接している方が良かったり、得点形式が異なる。

今回、5人プレイというのが良くなかったか、手番が1周する間に場が変わりすぎて、自分で考えてプレイするというよりは流れに身を任せる感じになってしまった・・・

コンポーネントや箱の見た目はすごく良いのだが・・・ゲームとしては未完成な印象。

クナール

Knarr

評価:6/10

得点化にデメリットをいれた拡大再生産。
コーデックス ナチュアラリス」のデザイナー。

手番では、(基本的に)手札から1枚を自分の前に出す。
出したカードと同じ色のカード全てに描かれているボーナスが貰える。
ボーナスと言っても、リソース獲得や得点なので、複雑なものでは無い。
その後、共通場からカードをドローするのだが、今出したカードの色のスロットに置かれているカードをドローする。

同じ色のカードをたくさん出すと1手番で色々もらえてお得なのだが、一気に得点を得るには自分の前のカードを消費することで得点カードを取る必要がある。
せっせと溜めた効果を失うことになるので悩ましいが、ただただ拡大していくだけのゲームでは無くなっているのが、今作の魅力。

基本的にカードを溜め込んで終盤付近に一気に得点化していくのが強そうだが、慣れると別の戦略も取れそうな雰囲気も感じる。

以前、BGAでプレイした時は、「まぁまぁ面白いね」ぐらいでスルーしていたが、実物で遊ぶとより面白かった。

ドブロ

Dobro

評価:6/10

より大きな数字を出すか、場札を引き取るか。
シンプルなクライミングゲーム。
「クアト」と同じブラジルのメーカー発。
BGAでプレイ。

2~12の数字と特殊カードが数枚。
場の数字以上のカードを出すか、場に溜まったカードを失点として受け取るか、っていうシンプルな我慢比べ。

2つ特徴がある。
まず「同じ数字は2枚一緒に出せ、数字は合計値」。
もう1つが「直前と同じ数字を出した場合、数字が2倍になる」。

どちらのルールもわかりやすく、それでいてゲームが盛り上がる作りになっていて感心させられた。

あと、スキップやリバースといった、わかりやすく強い特殊札も数枚入っている。
山札が尽きて、誰かの手札が無くなるまでが1ラウンドなので、特殊札のカウンティング(2枚ずつなので簡単)も有効!

もちろん運ゲーは運ゲーだが、考えどころがある運ゲーで良いね!
ブラジル産なので、なかなか日本に入ってきそうにないが・・・ちょっと持っておきたいタイプの小箱だね。

クアト

Qu4to

評価:6/10

カードの上下をひっくり返せる大富豪系ゲーム。
ブラジル発。
BGAでプレイ。

スカウト!」みたいに上下で数字が異なるカード。
1/11、2/10、3/9、5/8、6/7と4だけは上下無く、どちらにしても4。

大富豪みたいにどんどん強いカードを出していくのだが、リードの役に限定されることが無く、より強い役を出せば、ランクが下がっても良い。

パスした際の処理が特徴で、「山からカードを1枚引く」もしくは「手札1枚の上下をひっくり返す」。
これによって、手札を強化してゴーアウトを目指す。

「オーディン」もそうだったけど、今作も「スカウト!」を簡略化して遊びやすくしたようなゲーム。
「オーディン」は場札を拾うところにフォーカスし、今作はダブルランクにフォーカスしている。
どちらも、より手軽に味わえる一味変わった大富豪を実現している。

ウィンター・コート

Winter Court

評価:6/10

冬の王宮内での覇権争い。
トム・レーマンの新作。2人用。

カード構成は6スート、1~10。

プレイヤー間に12の人物タイルが並ぶ。
「バトルライン」風に人物を取り合う。

人物タイルの上には駒が置かれていて、これを自分側に引き寄せることで示された得点を確保する。
どちらにもカードが置かれていない場合は、示されたスートを出すだけで駒を引き寄せられる。
どちらかにカードが置かれていれば、ランクが上回るようにしないとカードを出せない。

12人の人物のうち4人はロイヤルと呼ばれ高得点。
それ以外の8人は1点しか得られないが、特殊能力を持っている。

特殊能力を使うには自分側に駒がある状態で、駒を中央に戻すことで使用する。
つまり得点を失うことになるのだが、どれも強力な能力で、ロイヤルの取り合いで重要な役割を果たす。

カードを出しても、駒を1段階しか引き寄せられないっていうのが肝。
相手側に駒がある人物を自分側に引き寄せるには、まず「相手のカードを上回る数字を出し」、その後「自分が出したカードを上回る数字を出す」必要がある。
スート縛りもあるので、かなり大変!
特に終盤は特殊能力なしで得点を奪うのは難しそう。

トム・レーマン作なので派手なゲームを想像したのだが、想像に反してジワジワと追い詰め追い詰められるタイプのゲームだった。
個人的には好きなタイプだけど、トム・レーマンに惹かれて遊んだ人は地味すぎるって感じるかも・・・

プレイ・アナザーデー

Prey Another Day

評価:5/10

5種類のカードのみを使った心理戦ゲーム。
エリジウム」「コスタリカ」のダンスタン&ギルバートの新作。

各自、1~5のカードを手札として持つ。
全員、裏向きで1枚出す!

最初に1を出したプレイヤーがカードを公開する。
2人以上いた場合は何もできない。
1人だけだった場合は、2以上の数字を宣言して、その数字を出しているプレイヤーは脱落!
次に2を出したプレイヤーがカードを公開して・・・と続ける。

これを3ラウンド繰り返して、生き残ったプレイヤーが得点。
危険な札となる高めの数字を多く使っている方が高得点チャンスがある得点ルールになっている。
一度出したカードは自分の前に出しっぱなしで、再利用できないので、どんどん心理戦の密度が上がっていく感じ。

ルールを聞いた段階だと「同人ゲームっぽいなぁ・・・」と思ったが、実際遊ぶと気づきがあって「流石プロデザイナー!」となった。

でも、気づきの後は、結局2択に集約される気もしている・・・

マラブンタ

Marabunta

評価:6/10

ダイスでケーキ切り分け。
クニツィアの新作。2人用。

手番プレイヤーはダイス6個を振り、それらのダイスとタイル1枚を2グループに分割。
もう一方のプレイヤーが1グループを選択して実行、残りを手番プレイヤーが実行。

非常にオーソドックスなケーキ切り分けシステム。

ダイスに示された色のエリアにダイスの数字を書くだけなのだが、制限の付け方が秀逸!
自分の数字が書かれたマスに隣接していなければならず、さらに異なる数字と隣接しなければならない!
この制限を破る場合は「蟻塚」を消費しなければならないのだが、各プレイヤー2つずつしか持っていない!
しかも、最初の1マスは絶対「蟻塚」を使うことになるので、自由に使えるのは1回だけ!
下手に使い切ってしまうと、自分には無益だが相手には有益なダイス目が増えていってしまう。

「異なる数字と隣接しなければならない」っていうルールも、最初意味が薄そうに感じたのだが、要所要所で効いてくる。
2人用なので、こういう細かい部分がゲームに深みを与える。

「マラブンタ」っていうタイトルは覚えにくいし、箱絵も特徴が無い、・・・
このまま埋もれそうなゲームだが、重苦しい2人用ゲームを求める人には是非遊んでみてもらいたい。

ルナ・ラッシュ

Lunar Rush

評価:7/10

地球から月に物資を届けて、月からレアメタルを持ち帰る。
新人デザイナー&キックスターター発。

地球から月へのルートと月から地球のルートが各4ルートずつの計8ルート。(4人プレイ時)
各プレイヤーは2つずつルートを選び取る。
高速ルートは直ぐに着くが積載量が少なく、低速ルートは到着まで2ラウンドかかるが積載量が多い。

地球から月へは機材を運び、それらを使って月面に施設を建築していく。
施設がワーカープレイスメントエリアになっていて、ここにワーカーを配置することで食料やエネルギー、月でしか採掘できないレアメタルを獲得する。
ワーカープレイスメントと書いたが、全てマイボード上で完結するタイプなので、他プレイヤーに邪魔されることは無いので、このフェイズは全員同時プレイだ。

その後、月から地球ルートの船に資源を積み込む。
ここでも、高速小容量か低速大容量。
地球に付いたレアメタルは即座に売却される。
基本的に早く売却した方が高く売れるが、底値になると価格が跳ね返ることもあるので、その辺のタイミング見極めも大事。

これを7ラウンド繰り返し、一番お金を稼いだプレイヤーの勝ち。

根幹は非常にオーソドックスな作りだけど、時間差で届く物資とソロプレイエンジンビルドと、地球の相場変動や手番順競りによるプレイヤーインタラクションの付け方が上手い!
インタラクションと言ってもドロドロしたものでなく、システムですっきり処理される感じも良い!

キック&新人ってことで完全にスルーしていたが、これはなかなか良いんじゃないでしょうか!

バランスはちょっと危うそうな気もするし、同時プレイで他プレイヤーの状況確認も緩めに設定されてそうなので、真剣に勝負するタイプのゲームでは無さそうだが・・・

ザ・ガーディアンズ・オブ・ハバーサック

The Guardians of Haversack

評価:6/10

バッグビルドでRPG的な探索。
イッツ・ア・ワンダフル・ワールド」のデザイナー。

プレイヤーインタラクションは無い上に、同時プレイのゲーム。
各自、自分のバッグからチップを引いて、そのチップをマイボードに配置・・・を繰り返すだけ。
チップごとに歩数や能力が違う。
モンスターを倒せる「戦士」、宝箱を開けられる「シーフ」、地形を無視できる「ドルイド」等々・・・
自分のバッグ内のチップ構成を考えつつ進む方向を決めていく感じになる。
バッグにタイルが無くなると得点計算&買い物。
これを5ラウンド繰り返すだけ!

ルールを読んだだけだとソロプレイ過ぎるように感じるが、そのソロプレイが良く出来ていて、袋引きして探索が純粋に楽しくて、夢中になれる!
ボードゲームよりもアプリゲームとかにした方が真価を発揮しそうなシステム。

ニュークレウム

Nucleum

評価:7/10

発売前にTabletop Simulatorでプレイしていた「ニュークレウム」を実物でプレイ。

3人プレイと言うこともあってか、実物だと2時間ぐらいで終わった。
心配していたダレもなく、最後まで緊張感をキープして楽しめた。

よく比較に上がる「バラージ」や「ブラス」と比べると見劣りするが、それらとは異なる面白さがある。
評価6→7にアップ!

オンラインで遊ぶ重量級ゲームはテンポが落ちて評価が下がりがち・・・


毎年書いていたエッセンランキングの出し時を見失っていたが、リクエストがあったので、ここに記しておこう。

1.バルセロナ
2.ニュークレウム
3.スリーリングサーカス
4.クトナー・ホラ
5.フューチャーインク
6.ファラウェイ
7.エヴァキュエイション
8.アーケオロジック
9.ビアーパイオニア
10.ウェーブ

拡張・リメイクの中だと

チャレンジャーズ!ビーチカップ
レオナルド・ダ・ヴィンチ
春秋戦国
ブリュッセル
テラミスティカ革新の時代
グレート・ウェスタン・トレイル:ニュージーランド

あたりが良かった。