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タグ: boardgame

チャンディーガル

Chandigarh

評価:5/10

みんなで街並みを形成しつつ、各自が自分の目標の形を作っていく。
エアメール」のデザイナー新作。

自駒を移動させて建物を建てていく。
各自が自分の前にカードを並べていくのだが、カードには「隣接するエリアに赤がある」や「同じエリアの反対側に黄と青がある」等の目標が書かれている。
この目標の形状をたくさん作るように建物を建てていくことになる。

共通盤面に自分の目標パターンを形成していくゲームは苦手・・・
「目標が公開なのでまだ大丈夫か・・・」と思ったのだが、目標カードの枚数が多すぎてひたすら自分の目標だけを気にするプレイングになってしまった。
真剣に勝負するなら、全てを把握する必要がありそうで、そうなるとダウンタイムがエグくなりそう・・・

キーウェスト

Key West

評価:4/10

リゾート地への交通手段の確保とホテル経営。
キーと名乗っているが、リチャード・ブリーズのキーシリーズでは無い。

握り競りをして、タイルを獲得後、2つのアクションを実行。
基本システムはシンプル。

競りが少し変わっていて、一番高額を付けたプレイヤーが、一番低額を付けたプレイヤーに「低額プレイヤーの競り値」を支払う。
この競りに、一瞬「おっ!?」と思うのだが、そんなに面白さに繋がってはいない。

4つほど得点行動があるのだが、そのうち3つはダイスロールかめくり運に大きく左右されるようになっている。

3つある島への橋が完成するか否かで出来るアクションが制限されるのだが、結局5ラウンド目あたりで全ての島が接続される&その辺りで得点を稼いでいるトッププレイヤーは盛大にいじめられ、得点は均等化され、最後はダイスロールとめくり運が勝敗を決することになる・・・

それを知っても、それまでの過程を楽しめるかどうか、ボードゲーマーとしての力量が試される。

アラカブラスト

Alaka Blast

評価:5/10

表向きで持つ手札と裏向きで持つ手札を使った複雑なジャンケン!
BGAでプレイ。

カードには属性とランク。
属性は3すくみになっている「火」「水」「草」と絶対勝つ「光」と絶対負ける「闇」。
ランクは「火」「水」「草」は1~6、「光」は0、「闇」は7。

他プレイヤー1人を指名してバトル!
手番プレイヤーは「属性」で勝負するか「ランク」で勝負するかバトル方法を選択できる。
その代わりに、対戦相手の裏向きで持っているカード1枚の情報(属性 or ランク)を教えてあげないとダメ。

バトルせずに、自分の裏向きの手札の情報を教えてもらうことも出来る。

5点先取で勝ちなのだが、引き分けが続くと勝者の獲得点が増えるっていう気の利いたルールもある。

相手の一部手札が見えていたり、「なぜ対戦相手として指定されたのか?」「どうしてこのカードの情報を教えて来たのか?」とか、色々と読み合いのフックのあるジャンケン!
あと、「光」「闇」のカードが強いので、それを引けるかどうかの引き運も大事だ!

心理戦は苦手なジャンルなので、この評価だが、中々考えられたシステムで心理戦好きな人はハマりそう。

パックス・パミール

Pax Pamir

評価:6/10

19世紀、アフガニスタンでの各国の抗争がテーマ。
ルート」のデザイナー作。初版は2015年で、今回遊んだ第2版は2019年。

ロシア、イギリス、アフガニスタンの3国が登場するのだが、プレイヤーが国を担当するわけじゃなくて、いずれかの国に肩入れするだけ。
必ず、いずれかの国と手を結ぶのだが、簡単に別陣営に寝返ることが出来る。
もちろん、コロコロ寝返っているような奴は信用置かれずそこそこしか得点できないのだが、負けている国に付くよりはマシ。

メインシステムは、タブロービルド。
場からカードを買って自分の前に出していく。
自分の前に並んだカード効果を使えるのだが、これもアクションとしてカウントされるのでたくさんカードを並べても、アクション総量は増えず選択肢が増す感じ。

文字ぎっしりのカードに圧倒されるが、全てフレーバーテキストで、アクション自体はアイコン化されている。
ただ、「ルート」同様、各アクションの動きは独特。
インストでしっかり説明しないとダメそう。

プレイヤーインタラクションはかなり強め。
今回、5人プレイだったので、他プレイヤーの動きに翻弄される感じではあったが、それはそれで楽しめた。

「ルート」も今作も、かなり癖の強いゲームで、このデザイナーにしか作れない凄みを感じる。

デルタ

Delta

評価:6/10

スチームパンク世界での機械生物学という不思議な学問がテーマ。
ポンコツロボット大乱闘」デザイナーの新作。

1ラウンドに手札から3枚をプレイするのだが、3つのアクションエリアにそれぞれ1枚ずつプレイする。
エリアごとにアクションが異なり、使用するリソースも異なる。
リソースが中々手に入らないゲームなので、全てのエリアでアクションすることは難しく、アクションの取捨選択が悩ましい!

あと、カードには☆が0~2個ついていて、これがラウンド終了時の新カード獲得順を決める。
☆が少ないカードは代わりにリソースが多く手に入り、☆が多いとリソースが少なくなっていて、これも悩ましい!

使ったカードの循環は「モンバサ」と同じシステムで、強いカードを連打したいとなると選択肢が限られる作りになっている。

最近の2時間級ゲームにしては珍しく、要素数は絞りつつ要素間の繋がりが濃く、一手一手が悩ましいプレイ感。
時代にそぐわない感じだが、個人的にはすごい好きなプレイ感!

気になるのはリプレイ性。2,3回遊ぶと満足してしまう感じがある。
是非とも、拡張でそこら辺を改善してほしいのだが、出版元が廃業を発表しているので、それは叶わなそう・・・

イノリの谷

Inori

評価:6/10

神木と精霊がテーマのワーカープレイスメント。
日本語版の発売も決まっているエッセン新作。
BGAでプレイ。

可愛らしいテーマだけど、システムは硬派!

基本的に、6色のリソースを獲得したり交換したりするだけ。
ゲーム開始時、6色のリソースの価値はフラットなのだが、プレイヤーの動きによって価値が変わってくる。

リソースの得点化がアクションやラウンド終了時に発生するのだが、リソース自体は消費せず持っているリソースの数だけ勝利点を得られる。
これによって、自分がリソースを多く持っている色には愛着がわくようになっていて、他プレイヤーと共闘だったり、独占といった株っぽい思考が働く。

ラウンド毎に切り変わるアクションエリアカードも、この得点ルールと上手くかみ合っている。
アクションエリアカードにも色が付いていて、そのカード上の全てのアクションマスが埋まると、その色で得点化&次のアクションエリアカードは同じ色のままになる。
アクションマスが埋まりきらなかった場合、次のアクションエリアカードは色が変わるのだが、その色も事前に示されているので、それを見越した動きも可能。

要素を絞りながらも、しっかり軸のあるゲームデザイン。
インタラクションは強めなので、広く受けない気もするが・・・僕は好きだよ!

特殊タイルの中の「他プレイヤーのワーカーを動かす」って能力が強烈過ぎる気がしたが・・・まぁ、あることを知っていれば動きようはありそう。

テーマは普通に近代、中世の経済テーマとかにした方がしっくり来ると思うんだけど・・・それだと埋もれちゃうのかな?

ウィンドミルバレー

Windmill Valley

評価:6/10

オランダで風車の建設とチューリップの栽培。
バルセロナ」「アルボレア」のデザイナー新作。

2つの歯車がかみ合って回るロンデルシステムが特徴。
その歯車のエリアを上書きすることでロンデル構築することが出来る。

水門の高さと水位っていう2つのパラメーターがあって、水門の高さがロンデルの回転数になる。
これらのパラメーターは全員共通のもので、ここに妙なインタラクションがある。

チューリップの球根の獲得、植え込みがメインの流れとなるが、他にも早取り目標や個人の最終目標の獲得、アクションボーナスの獲得等々がある。

ちょこちょことインタラクションはあるが、プレイ感はソロ寄り。
そんな中、水門だったり、市場での他プレイヤーの駒の影響だったり、細かいインタラクションに奇妙さを感じる。

エレメンツトリックス

Elements Tricks

評価:4/10

オフスートが切り札になるトリックテイキング。
ゲームマーケット新作。

4スート、1~9。
各カードに得点が記されていて、獲得したカードの得点を獲得。

マストフォローで、リードしたスートに応じて各スートの強さが決まる。
リードスートは最弱扱いなので、フォローできない場合は自動的にトランプ扱いになる。
この時、出来るだけ弱いスートを出さないとダメっていうルールがある。

今回遊んだ限りだと、これらのルールが窮屈なだけに感じて、デザイナーの意図が計り知れなかった。

カードの得点分布もイマイチピンと来なくて、とりあえず8で小銭を稼いで(ラッキーで大量得点もありえる)、終盤は変化し続けるスートの強さに翻弄され続けることとなった・・・

コンポーネントはすごい豪華!

ナッツハント

Nut Hunt

評価:5/10

ランダムに動き回るキツネに翻弄されつつルートビルディング。
新人デザイナー。キック発。

目標カードに示されたマス同士を自分の駒で繋げるルートビルディング。

手番では、まずダイスロールして、共通駒であるキツネを出目の方向に動かす。
キツネが入ってきたマスにいたリス駒は隣接するマスに逃げなければならない。

手番プレイヤーは、キツネの入ったマスのリソースを獲得する。
リソースを消費して、新たなリス駒を配置することが出来る。
同じマスにリス駒が3匹集まると、それらを取り除いて巣にアップグレードできる。
巣になるとキツネが来ても逃げる必要がないので、ルートビルディングの要となる。

最初はよくわからず黙々と巣を作っていたのだが、途中で「巣を作ることは必ずしも良いわけでは無い」っていう気づきがあって、その瞬間が楽しさのピークだった。

終わってみると、なにか見どころがあるゲームな気がしてきたが、目標カード未達成のペナルティはいらないような・・・
積極的に目標カードを引けなくなって、結果的に最初に配られる目標カードの運が強調されてしまっている気がする。

エイジオブタタール~大侵略時代~

Age of TATAR

評価:4/10

資源を集めて土地を侵略していく。
サザンクロスゲームズ。2016年。

手札を調整したり、駒を位置を調整したりして侵略の準備をしていく。
いざ侵略を開始すると、カード3枚を山からめくって、その3枚と手札を使ってカードを獲得していく。

侵略が成功しても失敗しても手札は全部捨てなければならないので、手札0枚でギャンブル侵略するのはそこそこ有効。

やらせたいことはわかるのだが、共通盤面で次々入れ替わるテキストカード、それでいて運寄りのプレイ感はちょっと合わなかった。
カードテキスト効果が苦にならない人には良いかも。