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タグ: boardgame

フィレンツェの匠(2023年版)

The Princes of Florence

評価:7/10

「フィレンツェの匠」のリメイク。
何回かリメイクされているみたいで、その中で追加された拡張ルールも付属。

せっかくなので、拡張ルール2種類を両方入れて遊んでみた。

1つめはキャラクターカードの追加。
通常の競りフェイズの後に、キャラクターカードを競るフェイズが追加された。
キャラクターカードも各プレイヤー1枚ずつ競り落とすことが出来て、そのラウンド中にボーナスをもたらす。
どれも強力で、戦略幅が増えそう。

2つめは両隣プレイヤーとのボード共有。
個人ボードを繋ぎ合わせて配置。
隣のプレイヤーのエリアとの境目に協力して建物を建てることが出来る。
両者持っていることになるので、建物の条件が緩くなる感じ。
なかなか面白い試みなのだが、交渉がテンポを削ぐし、建物の共有もゲーム全体のバランスを欠いている気がして、こっちの拡張はちょっと合わなかった・・・

最初のアレア版はカードがとても見にくかった・・・
今回のバージョンは文字ではなくイラストで表現するようになっていて、とても見やすくなっていて良い!

ボードゲーム百人一首

評価:6/10

様々なボードゲームを題材にして読んだ短歌を使った百人一首。
ゲームマーケットの新作同人ゲーム。

ルールは百人一首と同じ(だと思う・・・)。
今回ルールを読まずに遊んだので、ちゃんとやってなかったけど、本当は正しい札を取った後に題材のタイトルクイズがあったみたい。(まぁ、みんなで勝手にやってたけど)

クイズゲームは、知識がある人が圧勝しちゃうけど、これは百人一首になっているので、知識と短歌センスどちらも要求されるのが良い。
僕の場合、上の句が読まれるとゲームタイトルはわかるんだけど、短歌のセンスが無いので下の句が全然想像できない、ってことが多発・・・

まぁ、勝敗関係なくボードゲーマー同士、あーだこーだ短歌を寸評するのが楽しい。

タヒチ(フランヨス・シュピーレ)

Tahiti

評価:6/10

歩数を競る、少し変わった競りゲーム。
このゲームしか作っていないデザイナーと「フィンカ」「ペルガモン」のデザイナーの共作。
1995年。

手番プレイヤーがダイスを振って、出た目の歩数を競り合う。
一番最初にパスしたプレイヤーが落札額を受け取るゼロサム式。
大体、手番プレイヤーがパスをして落札額を受け取る役になるのだが、どうしても自分が欲しい場合は強気に値付けしていくこともある。

競り落としたプレイヤーはボード外周のコースにある自分の船を出目の数進めて、マスに示されたものを受け取る。

この受け取り方が少し変わっている。
マスには「B青」や「E白」のようにアルファベットと色が示されている。
アルファベットは小舟、色は真珠を表している。(アルファベットは、小舟を置く列・行を示している)
どっちも持っていない場合は、一方を選んで獲得(小舟の場合は、対応する列のマスに配置する)。
既に一方を持っている場合は、他方を獲得したうえで、既に持っていたものと組み合わせて盤面に配置する。
同じ色の真珠が連なるとグループとなり、グループが大きくなればなるほど得点が高くなる。
グループ内に小舟を一番おいているプレイヤーは得点の100%を貰え、1つでも小舟を置いているプレイヤーは得点の50%が貰える。
トップタイだと、どちらも100%もらえるので、場合によっては協力関係になることもある。

外周のマスをよく見ると白はA,C,Eの組み合わせしかなく、青はB,D,Fの組み合わせしかないのがわかる。
つまり、B列D行の交点のマスには絶対に白は置けないようになっている。
これが、一見フラットに見えるマスの価値に濃淡を付けている!
渋い!

かなり、渋いプレイ感で古いゲームなのにゲームデザインの工夫に感心させられた。

歩数を競るので、プレイヤーによって、その価値が変わってくる。
全員の「その歩数の価値」を読み解く必要があって、それが結構大変・・・
ルール量自体はそんなに多くないんだけど、色んな事を考えて頭がクラクラした。

ネクスト・ステーション:東京

Next Station:Tokyo

評価:7/10

ネクスト・ステーション:ロンドン」の東京版。
BGAでプレイ。

基本ルールは同じだが、得点形式が変わっている。
一番の特徴は山手線の存在。
最初からシートに書き込まれていてる第5の路線。
これによって、ラインが引きにくくなるわけだが、それを補う形でワイルドシンボルは複線(既存のラインと並走)可能になっている。
複線をワイルドにまとめているあたりやらしくて、複線として使うか、自由なシンボルとして使うか、非常に悩ましい選択を迫ってくる。

「ロンドン」よりも難しく、やりごたえがある。
複線ルールによって、自主的な「パス」が有効なシーンが増えている気がして、上級者向けになっている。

舞台が東京なので、「田端人気ないなぁ」とか「副都心線が変な伸び方してる!」とか、勝手に盛り上がれるのは良い。

「ロンドン」がSDJノミネートされたみたいだし、この調子で色んな都市バージョン出してくれ!

グレートスプリット:華麗なる配分

The Great Split

評価:6/10

ケーキ切り分けとブースタードラフトの間の子システム。
キングスジレンマ」「レイルロードインク」のデザイナーコンビ新作。

手札を2つに分割して左隣に渡す。
渡されたプレイヤーはどちらか一方を選んで、選ばなかった方は右隣に返す。
このドラフトを全員が同時に行う。

そうやって集まった手札を使って、個人ボードのスタータスを上げていく。

数ラウンド毎に得点計算があるので、そのタイミングで良い感じになっているようにステータスを調整していく。

ルールを聞いた感じだと「ふーん、ケーキ切り分けね」ぐらいに思ってたのだが、このゲームの肝は「手札はラウンドまたいで持ち越し」って部分!
持ち越した手札に山から1枚だけ補充して、また手札を分割して左隣に渡すってのを繰り返す。
これによって、ハンドビルド的な意味合いも生まれていたり、場のカード状況に濃淡を生み出していたりして単なるケーキ切り分けシステムに収まらない面白さを生み出している。

今作はシンプルなステータス上げだが、もっと複雑な要素と組み合わせても面白いゲームに仕上がりそうな、システムの強さを感じる。

エンデバー:ディープシー

Endevor:Deep Sea

評価:7/10

今から思えば、エンジンビルドの走りと思われる「エンデバー」の舞台を深海に移し、今風にリメイク。
Tabletop Simulatorでプレイ。

基本システムは同じだが、個人的に「エンデバー」の唯一にして最大の欠点だと思っている「攻撃アクション」が無くなっている!これは嬉しい!

だからと言ってインタラクションが無くなったわけじゃなくて、互いに協力し合うインタラクションが盛り込まれている。
元の「エンデバー」では隣り合うマスを自分だけで占有するとボーナスが貰えたが、今作では隣り合うマスを異なるプレイヤー同士で占有すると互いがボーナスを貰える。
同じプレイヤーだけで占有しても貰えるボーナスは1回だけなので、効率は良くない。
今風のインタラクションに変わっている。

あと、ボードは探索することで徐々に拡張されていくようになっている。
これは「計画が立ちにくい」と捉えるか「序盤の焦点が絞れて良い」と捉えるかで評価が別れそう。

8つ付属されるシナリオから1つを選んで遊ぶことになり、シナリオの違いによって最終スコアリング形式が変わったり、初期マップ状況が変わったりする。
無限に遊ばせる気だ。

これは是非とも実物でも遊んでみたい!

ワイルド・スピード:ハイウェイハイスト

Fast & Furious: Highway Heist

評価:5/10

カーアクション映画「ワイルド・スピード」のボードゲーム。
IPものが得意なプロスペロ・ホール作。

完全協力ゲーム。
協力して、戦車やヘリコプターといった敵駒を破壊するのが目的。

ラウンド毎にスタントカードが登場するので、それにあった状況を作ることで敵駒にダメージを与えることが出来る。

あと、手番毎に敵ダイスを振って、それによって敵が攻撃してきたり、敵カードをめくって予期せぬことが起こったりする。

通常、キャラクターは車に乗って運転しているのだが、外に飛び出して他の車の上を移動することも出来る。
それによって、スタントカードの条件を達成出来たり、敵カードの攻撃を阻止したりする。

このゲームを遊ぶにあたって、最新の「ワイルド・スピード」を見たのだが、確かに有りえないアクションの連続で、このゲームは上手く映画を再現していることがわかった。

スマスマルム!

Summa Summarum!

評価:6/10

行と列でマジョリティ争いオセロ。
ポールポジション」のデザイナー。2人用。1989年。

直前に配置された駒と同じ列が同じ行に配置するっていう「クラミ」式配置制限。(今作の方が古いが)

駒を配置した後に、その列と行を見て、自分の方が合計数字が大きい場合、相手の駒を裏向きにする。
さらに、相手の駒を裏返せた場合、その列(行)の自分の裏向きの駒を表に戻せる。

これを繰り返して、最終的に表向きになっている数字合計が大きい方が勝ち。

表向きの数字を維持すると、マジョリティを取りやすくなって「富める者が富むのか!?」という状況になるのだが、一点大きな数字を裏返し&表返しされると、あれよあれよという間に逆転されることもある。

ガチガチのアブストラクトだけど、終盤に裏向きの駒の数字の記憶違いから窮地に陥ることもあるあたりに可愛げがある。

ドブル・コネクト

Dobble Connect

評価:6/10

ドブル」で四目並べ。

各自、自分の色のカード山を持つ。
「よーいスタート」で、自分の山から1枚めくって、既存のカードの隣に「共通するアイコン」を言いながら配置していく。
自分の色のカードを4枚連続直線に並べられたら勝ち。

得点を取ると、他のプレイヤーの色のカードを1枚ずつ受け取って自分の山に入れる。
山から他プレイヤーのカードをめくったら、それを配置しないとダメ。
なかなか面白いハンデの付け方だ。

普通の「ドブル」よりも、アイコンの種類、数が増えているので、ちょっと難易度上がってるかも。

マインド・アップ!

Mind Up!

評価:6/10

カード1枚同時出しで、場のカードを取っていく。
BGAでプレイ。

手札7枚、場にプレイヤー人数分のカード。

全員が手札からカードを1枚同時出し。
一番小さい数字を出したプレイヤーが、場の一番小さいカードを獲得、
2番目に小さい数字を出したプレイヤーが、場の2番目に小さいカードを獲得・・・
と全員が1枚ずつカードを獲得していく。

獲得したカードは自分の前に並べていく。
ラウンド開始時に、1色目のカードは4点、2色目のカードは2点、3色目のカードは5点・・・みたいに決まっているので、自分が取りたい色を高得点のタイミングで取れるようにコントロールすることが大事になる。

今回出されたカードが、次の場のカードとなる。

3ラウンド制なのだが、ラウンドまたぎで、獲得したカードが次ラウンドの手札になる。
カードが循環する綺麗なデザイン。

ルールが少なく遊びやすく、考えどころもあるが、みんなの思惑が交錯して思い通りにならない。
手軽に遊べるカードゲームとして、非常に良く出来ている。
でも、最近遊んだ同系統ゲーム「ホット・リード」の方が好み。