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平遥

評価:7/10

清代末期に金融業で栄えた平遥が舞台。

中国メーカー「静言思桌游」。

いままで、中国のボードゲームはまだまだ世界に追いついていない印象だったのだが、このゲームを遊んで印象がガラッと変わった。

他に無い金融業と言う目新しいテーマ。

資産運用することで利益を上げ、新たな支店を建てたり信用を得て、更なる利益を生み出す。

そして、リソースが銅貨と銀の2種類だけ!

2種類のリソースを使って、様々な資金運用アクションを行うのだが、どのアクションも一癖あって最初はピンと来ない。

が、わかってくると端々の意味が見えてきて俄然面白くなってくる。

ユーロゲームのエッセンスを取り入れつつも、軸は非常にオリジナリティのあるゲームに仕上がっている。

ユーロにもアメリカにも日本にも無い、新しさがある。

近年の洗練されたシステムを取り入れつつも、インタラクションは強く、セーフティ無しで踏み外す怖さを感じさせてくる・・・

台湾の「ポンジスキーム」や 「東印度公司」 からも同じ雰囲気を感じる。

中華ボードゲームというジャンルの確立か!?

終盤のダイスロールの粗さだったり、リプレイ性の問題はあるものの、それも含めて昨今の枝葉枝葉で生まれるユーロゲームを粉砕する衝撃があった。

これは、中国ボードゲーム全体に起こっていることなのか、「静言思桌游」というメーカーが突出しているのか・・・今後も注目したい。

Published in ボードゲーム