Skip to content →

タグ:

ジキル&ハイドvsスコットランドヤード

Jekyll&Hyde vs Scotland yard

評価:6/10

ジキル vs ハイド」の続編。
今度は協力ゲーム。

1人がジキル、もう1人がハイド。
NPCとしてスコットランドヤード役が登場する。

トリックのルールは前作と同じで後に登場したスートが強くなるシステム。

手札12枚から4枚を選んで捨てる。
その捨て札が2人分を合わせた8枚がスコットランドヤードの手札となる。

プレイヤーはマストフォローなのに対して、スコットランドヤードは、フォローとか無視して山から1枚ランダムで出してくる。
自分たちが仕込んだ手札とはいえ、ランダムで出してくるのでかなり惑わされる。

基本的にトリックに勝った方が良いのだが、両プレイヤーが均等に勝たなければいけない。
さらに、ステージが進むにつれ「1~3を含むトリックは取るな」とか「(最高ランクの)8を含むトリックを取れ」(8は最初スコットランドヤードの手札に入るのでタイミングが難しい)とか無理難題を言ってくる。
プレイヤーの有利な効果となる秘薬効果を上手く使うのが肝になりそう。

NPCを含む協力型トリックテイキングは新鮮で面白かった。

四国1889

Shikoku 1889

評価:6/10

「シャドウハンターズ」デザイナーの作った「18xx」。
長らく絶版状態だったが、綺麗になって再販。

初心者に最適と評されているが、確かにマップが狭く状況把握がしやすい!
金回りも良くて、展開も早いように感じた。
線路タイルの数も少ないので、それを使った絞りもあるのかもしれない。

「18xx」に関してそこまで語れる素養も無いので、この辺で失礼させていただきます・・・

主計将校:東部戦線

Quartermaster General: East Front

評価:6/10

主計将校」シリーズ新作。
今回は2人用。

第二次世界大戦中期~終戦までのソ連 vs ドイツ(と同盟国)。

1手番で出来ることが、かなり増えていて、手番の流れは、
第1移動→第1アクション→第2アクション→第2移動→補給チェック→カードドロー。

第1移動では全ての駒が1回ずつ移動可能。

アクションは、基本「カードを1枚プレイしてテキスト効果適用」なのだが、手札に良いカードが無い時は捨て札にすることで移動や攻撃が可能になっている。
また、各カードはカードテキスト以外にもリアクションアイコンが描かれていて、戦闘時の防御や追撃で使用できる。
カードドリブン要素が増している。
リアクションはアクションとしてカウントされないので、思った以上に好き放題出来る。

第2移動は、戦車と戦艦が1回ずつ移動可能。

今作の補給ルールは結構複雑。
移動して元のスペースを空にしても支配を維持できるっていうのが特徴なのだが、そこを補給で通過する場合は、隣接に敵の駒があるとダメ。
海域と陸上で補給を妨害できる駒の種類が違ったりして、結構戸惑う。
最初は「こんなに複雑にする必要ある?」と思ったのだが、ゲームを進めると意味が分かってきて、補給の重要性が身に染みる。

手番最後にカードドロー。
5枚まで補充できるが、最大で3枚までしか引けない。
前述したリアクション等で手札を使いすぎると、手札が減ってしまうことになるので使いすぎに注意しつつ、ある程度使わないと2枚しか引けず、損した気になる。

1対1のガチガチの殴り合いなので、シリーズの他の作品と比べてガチ度&ウォー度は高そう。
基本的に東側と西側にわかれて、前線をジリジリと押し引きする感じなのだが、隙をついて敵の薄い部分を一点突破出来ると膠着状態を打開できる感じ。

タイマンの殴り合いに慣れていないユーロ育ちなので、ちょっと胃に来るプレイ感は合わなかったが、「これだよ!コレ!」ってなる人は間違いなくいるだろう。

シリアリアン

Serealian

評価:5/10

カード総数が12枚だけっていうミニマムなトリックテイキング。
同人ゲーム。

3スート、1~12。
1は赤、2は緑、3は青、4は赤・・・10は赤、11は緑、12は青という構成。

マストフォロー。
全員がカードを出した後に、強いカードを出した順に今回出されたカード1枚を選んで獲得していく。
獲得した札は、自分の前に表向きで置いておく。
2番目に強いカードを出したプレイヤーがリード。

2トリック目からが注目で、リードプレイヤー以外は自分の手札を出さずに、誰かの前に置かれているカードを出すことが出来る。(リードスートのみ)
自分の前に3枚並ぶと、ラウンド終了&自分は0点なので、できるだけ自分の前のカードを使ってもらいたくなる。

最初は全く勘所がわからないのだが、徐々にやり方が見えてくる。
「自分の前に3枚並んでも、それらが連番の場合(大体の場合)サドンデス勝利となる」っていうルールがあるのだが、ぼんやり遊んでいるとコレが多発する。
それを防ぐためにはお仕事的な動きをせざるを得なくなり、これが窮屈に感じられた。

白鷺城/ホワイト・キャッスル

The White Castle

評価:5/10

白鷺城こと姫路城がテーマのダイスプレイスメント。
赤の大聖堂」のデザイナーコンビ。エッセン新作。

共通のダイスプールからダイスを1つ選んでアクションエリアに配置するシンプルなダイスプレイスメント。
特徴は、短さだろうか。
各ラウンド3アクションで、3ラウンドしかないので一人9アクションしかできない。
とはいえ、ラウンド終了処理でボーナスアクションがあったり、アクションが連鎖することもあったりするので、アクション不足は感じない。

セットアップ後の状況を見て、強そうなアクションルートを読み解く系のゲームとなるわけだが、同系統の「バルセロナ」と比べると、ランダムセットアップの洗練さに欠くし、「ニュートン」と比べるとルートが狭すぎるように感じられた。

まぁ、何よりもプレイ時間の短さが売りとなるだろうから、上記2作は長すぎる!と感じる人には良さそう。

忍のがっこう

評価:7/10

アブルクセン」や「リカーーーリング」系統のゴーアウトゲームだが、さらに1捻りも2捻りもいれている。
ゲームマーケット新作。

カード構成は、1~13が5枚ずつ。
最初に手札が配られて、それを天の札(通常手札)と地の札(公開手札)に好きなように分ける。
その後、山札から2枚場に公開されてゲームスタート。

手番では、天の札で1アクション、地の札で1アクション出来る。
アクションは「カードをプレイ」か「場からカードを補充」か「パス」。

「カードをプレイ」する場合は、場に出ている一番大きい数字セットより大きい数字か、場に出ている一番小さな数字セットより小さい数字を出さなければならない。
さらに、場の数字セットと同枚数以上出さないとダメ。

「場からカードを補充」する場合は、場に出ている一番大きな数字セットか、場に出ている一番小さい数字セットを取って手札に入れる。

自分以外が「カードをプレイ」をせずに、手番が1周すると場が流れて、新たに好きなカードを場に出せるようになる。

他にも、場のカードの片側が「封印」されるルールだったり、「3枚以上のセットは補充禁止」っていうルールがあったりして、なかなかインストは大変だし、理解する側も最初はポカーンとするだろう・・・
が、意味があるルールなので、ここは乗り切ってもらいたい!

中でも感心したのは「3枚以上のセットは補充禁止」と「最終得点」のルール。
このルールによって、誰かが3枚以上のセットを出すと一気に緊張感が走り、収束し始める。
ちょっとしたルールで、ゲームにメリハリを生んでいるように感じた。
スゴイ!

ゲームマーケットの後に「イレブン」「クロノビブリオティカ」「忍のがっこう」と遊んだのだが、どれも面白い!
ついに今年、「ゲームマーケットの興奮」が「エッセンの興奮」を超えたかもしれない!
少なくとも、何が出てくるかわからないドキドキはゲームマーケットが勝っている!

シンコ

Cinco

評価:4/10

チーム戦の5目並べ。
BGAでプレイ。

1~90のカード。手札4枚。
手番では手札を1枚プレイするか、山から1枚ドローするか、手札を4枚持っている場合手札全交換の3択。

手札をプレイした場合は、出したカードの数字「以上」のマスに駒を配置できる。
どこにも配置できなくなった数字のカードはジョーカーとなるバリアントで遊んだ。

そこまで深みは感じられず、結局は手札運という印象。

島の完熟バナナ

Reif für die Insel

評価:6/10

シンプルな追い出し競り。
クニツィアのエッセン新作。

プレイヤーは同じ構成の手札をもってゲームスタート。

場にプレイヤーと同じ数のバナナ。
これらのバナナを1人1つずつ分配するのだが、誰がどれを取るかを競りで決める。

手番順に、いずれかのバナナの前にカードをプレイしていく。
誰かがカードを置いているバナナを欲しい場合は、より高いカードで追い出す。
そうやって、1人1つずつ取るバナナが決まったら、使ったカードは捨て札にして、
次のバナナを袋から引いて並べる・・・という感じ。
ものすごくシンプル!

クニツィアなので、もちろん工夫はある。
取ったバナナはマイボード上に保管していく。
マイボード上に保管できるバナナは5個まで。
全員が5個ずつ保持するとラウンド終了。
1ラウンド目は茶色のバナナのみ食べられて、2ラウンド目は茶色と黄色、3ラウンド目は全てのバナナが食べられる。
食べられないバナナはマイボード上に残って、スペースを圧迫してしまう。
が、マイナス効果のバナナもあるので、スペースが埋まっていることが一概に悪いばかりではない。

この上なくシンプルで、こんなゲーム出すのは、今ではクニツィアにしか許されないだろう。
もちろん、匠の調整によりシンプル以上の面白さを提供してくれるのだが、ちょっとお仕事要素にしつこさを感じた。
同系統だと「ハイ・ソサエティ」ぐらいの方が遊びやすいかな。

春秋戦国(2023年版)

Zhanguo: The First Empire

評価:7/10

春秋戦国」のリメイク。
そこそこのルール変更有り。

まず、「船トラックの追加」。
6つのアクションから「高官の移動」が無くなり、「船トラックの前進」に入れ替わった。
船トラックを前進させると、マイボードに錬丹術師カードを差し、エンジンビルドの助けとなる。
カードの数字が合わない時に、「高官の移動」が出来るようになり、少しストレスが軽減された。

高官駒がフラットな3色では無く、それぞれに意味があるようになった。
「将軍」は労働者の配置。
「建築家」は宮殿の建設。
「錬丹術師」は錬丹術師カードの差し込み。
これに伴い、高官駒を上下に動かすシステムが無くなっている。

あと、細かいところだと、
・万里の長城が1プレイヤーにつき1スペース用意。
・早取り得点タイルの条件が簡単になり、数が増えた。
・統一マーカーがラウンドまたぎで5個までしか持ちこせない。
等々・・・

最近、旧版を遊んでいたのだが、その時よりも面白く感じた。
粗を削り、遊びやすくした良いリメイク。
旧版は、そこまで話題になったタイトルでは無いけど、これを機に遊んでみるのも良さそう。

ジン(ベンジャミン・シュヴェア)

Djinn

評価:6/10

魔人をどんどん瓶詰め。
ハダラ」や「エマラの王冠」のデザイナー。エッセン新作。

盤面を1歩ずつ移動して、マスに示されたアクションを実行していく。
プレイヤーコマには向きがあり、後戻りできないっていうルールが特徴で、これがちょっとしたロンデルっぽさを生んでいる。

やること自体は明快で、魔力を溜めたり仲間の魔術師を募ったり、ボトルやコルク栓を用意して準備を整えて、盤面の魔人を捕まえる。
自分をパワーアップして、徐々に捕獲できる魔人の数が増えていくのは純粋に楽しい。

この魔人捕獲が得点の大半を占めるゲーム。
パワーアップの経路がいくつかあるとはいえ、プレイングの幅は狭いかもね。

このデザイナーはそこそこ面白いゲームを常に出すけど、中々突き抜けるゲームが出ないね。
デザイナーの色みたいなのが無いからかな?