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アムステルダムの商人

Merchants of Amsterdam

評価:5/10

ダッチオークション用の装置が目を引く競りゲーム。
クニツィア作。2000年。

手番プレイヤーが山からカードを1枚ずつ引いて「自分が獲得」「競りにかける」「捨て札にする」のいずれかに割り当てる。
ビブリオス」方式。(「ビブリオス」の方が後だけど)

競りは、ダッチオークション。
ゼンマイ式のダイヤルが指す競り値がどんどん下がっていく。
「ここだ!」と思った時にボタンを押したプレイヤーが、その競り値で競り落とす。

カード効果はシンプルで、自分のチップを所定の位置に置いたりパラメーターを上げたり。
得点もシンプルで、3グループ×4エリア=12エリアでマジョリティ争いをするだけ。
激戦になっているエリアほど得点が高くなるようになっているのは上手い。

まぁ、見た目通りのゲーム。
ダッチオークション装置の面白さが全てのゲームかな。
他の部分に着目するような独自性は見受けられなかった・・・

未解決事件

Unsolved: Der Jagd-Unfall

評価:5/10

シャーロック」と同じ感じの推理ゲーム。

一番の特徴は文字が(ほぼ)なくてイラストから想像して推理していく。

あと、「シャーロック」と違ってカードを1人だけが見るんじゃなくて、各自1枚ずつ配られたカードを隣に回していって、全員が一度ずつ確認できるようになっている。

これなら最初からテーブルに広げてみんなで見ればいいじゃないか!と思うのだが、引っ込み思案な人が遠慮したり、興味を失ったりすることがないようにするルールだろう。

試みは買うが、肝心のお話がイマイチ・・・

イラストのみで伝えるのには限界があるか・・・?

ライズ(ピータープリンツ)

Raise

評価:5/10

ラウンド毎に価値の変わるカードで1人総取りのラストマン・スタンディング。
「テーベ」デザイナーの新作。

各自同じ構成のデッキを個人山札として持ち、そこから6枚を手札にする。

ラウンド開始時にそのラウンドの得点カードがめくられる。
そして、ダイスが振られ、カードの各色の価値が決定される。
それを踏まえて、各自1枚を同時出しして、自分の最初のポイントを決定する。

一番ポイントが少ないプレイヤーが手番を行う。
手番では手札1枚を出してポイントを加算。
もしくは、ラウンドから抜ける。

これを1人だけが残る状態まで続け、勝者はこのラウンドに出されたカードを得点として総取り。

全員が手札を6枚に補充して新たなラウンドをスタート。

強いカードを持っている風のブラフだったり、他プレイヤーの使ったカードのカウンティング等、運ゲーで片付けられない魅力のあるゲーム。

ただ、直前に遊んだ「クラロ」が、「ライズ」をギュっと凝縮したようなプレイ感だったので、それと比較してしまって評価が落ちてしまった。
熱さでは「ライズ」の方が上なので、ギャンブル好きな人は「ライズ」の方が楽しめそう。

チョコレート会社

Schoko & Co.

評価:5/10

チョコレート会社経営ゲーム。
1987年作。

労働者、セールスマン、秘書、簿記係を雇ってチョコレート会社の経営を上手く回す。

クローズビッドでカカオを競る。
獲得したかカカオをチョコレートにするのは労働者の仕事。
チョコレートの販売契約を取ってくるのはセールスマンの仕事。
取ってきた契約を実際に実行するのが秘書と簿記係の仕事。
そうして、ようやく現金を手に入れることが出来る。

この流れを滞りなく回すことがゲームの目的。
社員に対して給料を払う必要があり、これは働いていても働いていなくても同額支払わなければならない。
なので、流れが詰まったり、遅れたりすると無駄な儲けは無いのに給料は払わなければならない状況に陥る・・・

この社員や資源や契約のやりくりが実際の会社経営のようで面白い!

が、古いゲームだけあって、イベントや特殊カードによる攻撃が強烈!
まぁ、うまく回り出したプレイヤーは妨害しない限り止められないので、この時代なりのバランス調整なんだろうね。

ワイルド・スピード:ハイウェイハイスト

Fast & Furious: Highway Heist

評価:5/10

カーアクション映画「ワイルド・スピード」のボードゲーム。
IPものが得意なプロスペロ・ホール作。

完全協力ゲーム。
協力して、戦車やヘリコプターといった敵駒を破壊するのが目的。

ラウンド毎にスタントカードが登場するので、それにあった状況を作ることで敵駒にダメージを与えることが出来る。

あと、手番毎に敵ダイスを振って、それによって敵が攻撃してきたり、敵カードをめくって予期せぬことが起こったりする。

通常、キャラクターは車に乗って運転しているのだが、外に飛び出して他の車の上を移動することも出来る。
それによって、スタントカードの条件を達成出来たり、敵カードの攻撃を阻止したりする。

このゲームを遊ぶにあたって、最新の「ワイルド・スピード」を見たのだが、確かに有りえないアクションの連続で、このゲームは上手く映画を再現していることがわかった。

ゼロヒーロー

Zero Hero

評価:5/10

同じ色を1枚か3枚集めることを目指すセットコレクション。
カルカソンヌ」のヴレーデの新作。

カード構成は7色、8枚ずつ。(0,0,2,2,2,3,3,4)
場に2枚ずつのペアが4組並んでいて、その横にチップが4枚ずつ置かれている。

手番では「場からカードを取る」か「場からチップを取る」の2択。

場からカードを取る場合は、その横に置かれているチップと同じ枚数を手元からそこに置いてカードを獲得。
場の空になった場所にはカードが2枚補充される。

場からチップを取る場合は、場からチップを1枚取るだけなのだが、5枚以上溜まっている所から取る場合は2枚取れる。

これを繰り返して、各色の枚数を見て、1枚だけの場合はそのカードの値が得点。
3枚ちょうど集めている場合は、高い数字2枚の値を掛け合わせたものが得点。
あと、0のカードを一番集めたプレイヤーが5点のボーナス。

無難に楽しめるは楽しめるが、今作ならではの工夫は感じられないかな・・・
ヴレーデ作のゲームは、どうもゲームの核というか、デザイナーの意思みたいなものが感じられないんだよな・・・
「カルカソンヌ」の偉業があるから、ついつい手を出してしまうんだけど・・・

裏窓

Rear Window

評価:5/10

ヒッチコックの映画「裏窓」をボードゲーム化。
IPものを多く手掛けるプロスペロ・ホール作。

原作を見たことないのだが、「ケガをして暇な主人公が隣のアパートの住人たちの様子をのぞき見するうちに、殺人の匂いを感じて捜査し始める」っていう映画みたい。

ゲームでは、1人が監督役、他が出演者となる。
基本的には協力ゲーム。(そうじゃない場合は後述)

監督は、4つの部屋の住人と特徴を知っていて、これを出演者に伝える。
ミステリウム」みたいに、カードを各部屋に2枚ずつ配置することで、正解に導いていく。
手札8枚を8スロットに配置なので、ミスリードしてしまいそうなカードを2枚まで裏向きで配置できる。
4日間(ラウンド)の間に、正解を出せればプレイヤーの勝ち!

と、ここまでなら、普通のゲームなのだが、正解に「殺人」の特徴が配置されると監督 vs 出演者の対決ゲームとなる。
出演者の目標は変わらず、住人と特徴を当てることなのだが、殺人の特徴を当てるのがマストとなる代わりに他を1つ外してもOKとなる。
監督は、殺人を当てられずに「他の要素を6個以上当ててもらう」ことが目標となる。

この対決形式になる確率は3割と低めなのだが、出演者側には「もしかしたら騙されてるのかも・・・」っていう猜疑心が常に付きまとう!
ちょっとスマートさには欠けるけど、他に無い独特な感覚があるゲーム。

ディープ・ダイブ

Deep Dive

評価:5/10

ペンギンが海に潜って獲物を取ってくる。
ポイントサラダ」デザイナーの新作。
Tabletopiaでプレイ。

場には5階層のタイルが層別に並べられている。
手番では、一番浅い層のタイルをめくって、それを獲得して戻るか、タイルを残して次の層をめくるかを選ぶ。
層が進むほど高得点タイルが眠っているのだが、危険度も上がる。
獲物ではなく、危険生物をめくってしまうと駒がそのタイルに捕獲されてしまって手番終了。

駒は3駒まであるので、次の手番には別の駒で1層目から進んでいける。
自分の駒が捕獲されている層は、スキップすることが出来るので、危険生物に捕獲されるのも悪い事ばかりではない。

あと、得点形式も少し工夫があって、できるだけ高得点タイルを早めに取りたくなるようになっている。

色々と工夫があって、単純なバーストゲームで終わらせない心意気は感じるが・・・
その分、逆転性が低く、勝ちに絡めないプレヤーは徐々にテンションが下がっていってしまうのが気になった。

指輪物語:王の帰還

Der Herr der Ringe: Die Rückkehr des Königs

評価:5/10

映画「指輪物語:王の帰還」をボードゲーム化。
デザイナーはワレス。

ラウンド最初に、プレイヤー人数の分のカードセットが公開される。
これを手番とは逆順に1セットずつピックしていく。

その後、手番順に移動&戦闘を行う。
移動は簡単で手札から任意の1枚を捨てて1歩進むだけ。
戦闘は、自駒の隣の敵チップを1枚指定して、戦力となるカードを出す。
この時、同じ色のカードなら何枚でも出せる。
その後、ダイスロールして、カードの値と合算したものが敵チップの値以上なら勝利。
敵チップを得点として獲得できる。(でも、獲得した本人も得点を確認してはダメ!)

プレイヤー全員で規定数の敵を倒すか、誰かが黒門を破壊するとゲーム終了。
全員が獲得した得点を公開して一番高いプレイヤーの勝ち。

特徴は、競争ゲームなのに存在する全員負けルール。
中盤以降、敵との戦闘に負けるとゴラム駒がトラックを前進する。
ゲーム終了前にゴラム駒がゴール(火口)に到着してしまうと、全員負け!
このルールいる?

ラ・ファミリア

La Famiglia

評価:5/10

シチリアのマフィア抗争がテーマ。
マグナストーム」デザイナーの新作。
2人 vs 2人の4人専用ゲーム。

手番システムは「マグナストーム」と同じ形式のワーカープレイスメント。
アクションのメインは、マイボード上の駒を除去することによるステータスアップと、それによって手に入るアクションタイルの盤面への配置アクション。
アクションタイルは裏向きで配置されるので、ブラフ要素も有り。

ワーカープレイスメントが終わると、盤面のアクションタイルを表にして、数字順に実行していく。
実行順が早いアクションタイル程強力になっていて、「普通、逆なんじゃない?」と思ったのだが、裏のタイルの読み合いだったり、ステータス上げるメリットの明確化だったり、もろもろの調整かも。

とにかくアクションタイルの効果が強烈で、必死に配置した駒を1枚のアクションタイルで最大18個除去できたりする・・・
これがマフィア抗争の熾烈さを表現しているのかもしれないが・・・ちょっと僕には過激すぎるか・・・

チーム戦だけど、チーム間のコミュニケーションは自由な上に、相手チームに伝える必要はない。
チーム間の言葉を使わない連携を楽しむペア戦では無くて、1人ではこなしきれない脳内処理を分配するペア戦ってことだろうか。

個人的には完全にトゥーマッチで、「うーん、このメインシステムを活かしてもっとユーロ寄りのゲームにしてくれないものか・・・あっ!久々に『マグナストーム』あそぼ!」となった。