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タグ: 平遥

平遥拡張 典実成金

評価:7/10

「平遥」の拡張。

メインボード、プレイヤーボード、支店タイルが一新され、リソースやダイスのみを基本から流用する。

続編的扱いの拡張。

アクションエリア数自体は変わらないのだが、各エリアでのアクションの選択肢が増えた。

建築では、支店以外に質屋を建築できるようになった。

質屋には能力が無いのだが、支店に比べて簡単に高レベルに立てられるようになっている。

銀の貸付は使いやすくなって銀の移動がしやすくなっている。

為替トラックが無くなり、目標テーブルになっている。

リソースとして、商品タイル(平遥用語では「抵当」)が増えていて、持っていると収入が増えるのだが、消費することでボーナスが貰える。

このボーナスがゲーム毎にランダムで決まるので、問題とされていたリプレイ性が生れそう。

また、基本だと、赤、黄、緑の支店の色の価値がフラットだったが、抵当ボーナスだったり貸付ボーナスによって、色ムラが出来て選択しやすくなっている。

基本ゲームにあったプレイの窮屈さが魅力でもあり、万人受けしない部分でもあった。

この拡張が入ることで幅が広がり自由が利くようになった。

「平遥」は強烈な新鮮味を評価して、難点に目をつむっての7点だったが、この拡張を入れると納得の7点。

拡張を入れることで「平遥」は完成した!

平遥

評価:7/10

清代末期に金融業で栄えた平遥が舞台。

中国メーカー「静言思桌游」。

いままで、中国のボードゲームはまだまだ世界に追いついていない印象だったのだが、このゲームを遊んで印象がガラッと変わった。

他に無い金融業と言う目新しいテーマ。

資産運用することで利益を上げ、新たな支店を建てたり信用を得て、更なる利益を生み出す。

そして、リソースが銅貨と銀の2種類だけ!

2種類のリソースを使って、様々な資金運用アクションを行うのだが、どのアクションも一癖あって最初はピンと来ない。

が、わかってくると端々の意味が見えてきて俄然面白くなってくる。

ユーロゲームのエッセンスを取り入れつつも、軸は非常にオリジナリティのあるゲームに仕上がっている。

ユーロにもアメリカにも日本にも無い、新しさがある。

近年の洗練されたシステムを取り入れつつも、インタラクションは強く、セーフティ無しで踏み外す怖さを感じさせてくる・・・

台湾の「ポンジスキーム」や 「東印度公司」 からも同じ雰囲気を感じる。

中華ボードゲームというジャンルの確立か!?

終盤のダイスロールの粗さだったり、リプレイ性の問題はあるものの、それも含めて昨今の枝葉枝葉で生まれるユーロゲームを粉砕する衝撃があった。

これは、中国ボードゲーム全体に起こっていることなのか、「静言思桌游」というメーカーが突出しているのか・・・今後も注目したい。