Skip to content →

Board Game Memo Posts

トリックショット

Trick Shot

評価:5/10

ビリヤードのエイトボールをテーマにしたトリックテイキング。
ゲームマーケット新作。

1~15とA~Kの2要素あるカードを使い、数字かアルファベットのどちらでもフォローできるマストフォロー。

ちょっと文字だけで説明が大変なので割愛するが、かなり変わったルール。
色々と他に見ないルールが盛り込まれていて「ビリヤードを再現しよう!」っていう気概は感じるんだけど、ちょっとゲームとしては複雑すぎてアンコントローラブルに感じられた。

エイトボールの「1~7もしくは9~15を落としてから8を落としたら勝ち」っていうルールは、カードゲームに向いていそうなルールだね。

クルティザン

Courtisans

評価:5/10

宮廷に集う6つのファミリーの争い。

6色のカード。
手番では手札3枚を「自分の前」「他プレイヤーの前」「メインボード」それぞれに1枚ずつプレイするだけ。
メインボードにプレイする場合、繁栄側か没落側か選んで配置する。

全てのカードをプレイするとゲーム終了で、メインボードで繁栄側が多い色は1枚あたり+1点、没落側が多い色は1枚あたり−1点。

カードには特殊能力が付与されているものもあって、「裏向きでは配置」「2枚分」「他のカード1枚を除去」「除去されない」等がある。

手札3枚を全て割り当てて3枚ドローっていうシステムが重苦しさを軽減してくれている。

そもそも僕の好みは外れるジャンルだけど、気楽に遊べるような工夫には好感が持てる。

ふしぎな大釜

Mirakel Mix

評価:4/10

福引のガラガラが特徴のレースゲーム。
サンティバの預言者」のデザイナーコンビ。(コロヴィーニとテオドロ・ミティディエリ)

ガラガラから出てきた玉の色のマスに自分のチップを配置。
いずれかのエリアの最後のマスを埋めることが出来れば、対応するカードを獲得。
さらに、そのエリアに1つでもチップを置いているプレイヤーは1マス移動できる。

コース上にはいくつかのドアがあり、そこを通過するのに対応する色のカードが必要となる。
自分のルート上にあるドアを見極めてカードを狙っていくことが大事になる。

ガラガラが売りなわけだが・・・大人が楽しむのはちょっと厳しい・・・
逆に手間が増えてテンポを削いでマイナスに働いているように感じた。

マーケットデイ

Market Day

評価:7/10

全体構成が徐々にわかるドラフト。
ゲームマーケット新作。

ブースタードラフト的なドラフトをするだけのゲームなのだが、ドラフト方法に工夫ある。

全員に8枚ずつカードを配り、場にも8枚のカードを表向きで並べる。
各自が手札から1枚をピックし、残りを表を見せずに捨て札にする。
場の表向きのカードと捨て札を集めてシャッフルして、各自に7枚ずつ配り、場に8枚並べて、各自が1枚ピック・・・っていうのを繰り返す。

これだけ聞くと「運要素が強いブースタードラフト?」と思ってしまうのだが、カード総枚数は80枚あり、4人で遊ぶ場合は8枚×4人+8枚の40枚しか使わず、残り40枚は使わない。
つまり、カード構成が不確かなカードセットで遊び、ゲームを進めるうちに構成が徐々に(人によって異なる形で)明らかになっていくことになる。
このファジーさがアナログならではの面白さを生み出している!

非常に可能性を感じるドラフト形式!
色んな応用が利きそうでワクワクする。(協力ゲームとか、推理ゲームとか・・・)

今回はパイロット版と言うことだけど、パイロット版としては十二分の出来じゃないかな。

今のところ、今回のゲームマーケットで一番興奮させられたゲーム。

正式版への期待を込めてこの評価で!

3チャプターズ

3 Chapters

評価:5/10

おとぎ話のキャラクターを使ったカードゲーム。
アミーゴのエッセン新作。

トリックテイキングと銘打っているけど、主体はドラフト。

1~50のカードで、それぞれに異なるキャラクターが描かれている。

これを8枚配ってブースタードラフト。(最後の1枚は捨てる)

その後、それを使ってトリックテイキングを行う。
スートは無いので、順番に1枚ずつ出して、一番高いカードのプレイヤーがスタートークンを取る。
ほとんどのカードには得点能力があるので、条件が合えば得点トークンが貰える。
あと、出したカードは勝者が獲得するんじゃなくて、自分の場の脇に置いておく。

トリックテイキングを全て終えると、自分が出したカードが溜まっていると思うので、それらのカードのシナジー効果で再度得点する。

同じカードセットで2回得点できるっていうのが特徴。

ルールを読んで感じた範疇を超えない面白さではあるけど、みんなが知っているおとぎ話のキャラクターをテーマにしているので、能力が想像しやすく、ほのぼの楽しかった。

バーガー・スラム

Burger Slam

評価:5/10

リアルタイム「マンマミーヤ」。
「23」や「2枚目が好き」のデザイナー。エッセン新作。

「ジャングルスピード」のように個人山札を作る。
順番に1枚を共通場に重ねていき、ハンバーガーに十分な食材が揃ったと思ったら、パンズ駒を取ってカードの上に置く。

ハンバーガーの種類は2種類。
各食材が2つ以上ずつ入っている「スタンダードバーガー」。
1つの食材が7つ以上入っている「ビッグバーガー」。

誰かが宣言して、誰も異論無ければノーチェックでカード獲得。
誰か異論があればチェックして、正しかった方がカード獲得&間違えた方からカード2枚奪取。

この異論無ければノーチェックって部分が一番の工夫かな・・・?
ってぐらい平凡なゲーム。

上級ルールで、「チリソースマークのカードの直前のカードは無かったことになる」や「キッズバーガーが追加」等々・・・バリエーションが生まれるが、本質は変わらなそう。

うつけ

Utsuke

評価:6/10

家臣となり殿の勝ち数を予想する。
ゲームマーケット新作。

1~12,5スート。

プレイヤーの他にNPCである殿が混ざっているのが特徴。
殿の手札は公開情報で、出し方も決まっている。
殿の手札の一番右端のカードに「切り札」チップを置いて、そのスートが切り札となる。
「切り札」チップは常に殿の右端のカードに載るので、途中で切り札が変わることになる。

殿のリードで始まって、マストフォロー切り札有りのルールで進めて行く。
手札を見て、殿の獲得トリック数を各自が秘密裏にビッドする。
これが当たるように場をコントロールするのだが、殿よりも多くトリックを取ったプレイヤーは殿の機嫌を損なってしまい、打ち首チップを受け取ってしまう。
打ち首チップを2枚受け取ると脱落!

打ち首を恐れて、みんなが殿に勝たせるようにするので、太鼓持ちの部下と裸の王様の構図を自然と生み出す。
箱絵の殿さまの顔が絶妙なバカっぽさで素晴らしい!場の雰囲気作りに大きく貢献してそう。

切り札が変わるシステムも非常にスマートで、場をコントロールする感覚も味わえる。

とても良く出来たゲームなので、トリックテイキング好きには是非遊んでもらいたい。

ただ、ビッド方法には少し不満があって、純粋に他のプレイヤーと同じにするのが大事なので手堅いビッドになりがちに感じた・・・
オープンビッドだとガチガチになり過ぎるのかな?

ガリレオ・ガリレイ

Galileo Galilei

評価:5/10

ガリレオ・ガリレイの時代の天文学テーマ。
セティ」のデザイナーのエッセン新作。チェコの新興メーカー。

ロンデル的なアクション選択。

3色のダイスがあるがリソースで、ダイス目が価値を表す。
ダイスを獲得したり目を上げたりして、それを消費して星座や惑星を観測する。

星座や惑星を観測すると、惑星カードを裏や表で獲得できて自分のボーナストラックを形成する。

効率の良い得点を取ると、異端審問官が来て失点の要因となる。
ただし、異端審問官は説得することが出来て、説得しきった審問官は逆に得点を生み出すようになる。
このシステムは新鮮で面白い!

ただ、基本的には同じことの繰り返しになるし、妙に長いコンボが発生したりして、好みでないプレイ感でダレてしまった・・・

「セティ」を遊んで注目したデザイナーだったけど、他2作はイマイチかな・・・

マジック・メイズ・タワー

Magic Maze Tower

評価:5/10

マジック・メイズ」から時間制限がなくなった。
エッセン新作。

基本ルールは同じ。
ただ、アクションは「上」「下」「左」「右」の4種類のみ。
その分、たくさんの固定マップになっていて、パズルの難易度は上がっている。

ルールには「マジックメイズからストレスを無くした!」って書いてあるけど、相変わらず無言のプレッシャーはあって、制限時間がない分、その圧が強まっているように感じるんだけど・・・

パズル好き同士でやるのが吉。

シャクルトン・ベース

Shackleton Base: A Journey to the Moon

評価:6/10

月の南極付近のシャンクルトンクレーターに基地建設。
ロピアーノのエッセン新作。

ラウンド開始時に6つのワーカーを取り、1手番に1ワーカーずつ使って6手番行う。
3ラウンドでゲーム終了なので、合計18手番。

アクションの選択肢は5つ。
・メインエリアに建物を建設
・企業カード(特殊能力)獲得
・サブアクションを3回起動
・メインエリア外周に置いて、そのラインからリソース獲得。
・色々ちょっとずつ貰える補助アクション。

他のロピアーノ作品同様、建物が重要な要素となる。
リソース獲得時に自分の建物があるマスは無料になるし、ラウンド終了時にラインごとのマジョリティに勝っているプレイヤーはそこに置かれたワーカーを獲得し、自分の建物で働かせることができる。

ここまでだと中量級ゲームだが、ここに3枚の企業ボードが追加される。
7つの企業から3つを選んで導入することでゲームバリエーションを生み出している。
得点バランスが違うだけとかのチンケなものじゃなく、それぞれに独自コンポーネントがありルールも異なる。
渋い印象のロピアーノのゲームを華やかにする良いアプローチ!

要素モリモリで嫌になると思ったが、そこはさすがのロピアーノ!
各要素が露骨過ぎず綺麗に繋がっている。

ダウンタイムを誘発する作りで、プレイ時間は3時間は超えるので、それなりに覚悟して挑んだほうが良いだろう。