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タグ: boardgame

地獄の釜

評価:7/10

バーストめくりと予想のダブルギャンブル。

石炭チップをめくって数字がでるか悪魔がでるか。

悪魔がでちゃうとバースト。

良い具合でやめときましょうっていうスタンダードなバーストゲーム。

これだけだとババ抜き級の平凡さだが、このゲームを面白くしているのは、めくり得点予想。

予想って言っても、自分のめくる得点予想ではなくて”誰かが”めくる得点予想。

これによって、他の人のめくりにも興味を持つことできる。

「がんばってくださいよぉ~」みたいなことを言い合うことができる。

他人に関心を持てない現代人に対する見事なサポート。良いですねぇ。

あと、残っている悪魔チップの数からめくり期待値を予想するゲーマー的な楽しみもあったりして、単なる運ゲーにはなっていないのも素晴らしい。

ただ、お値段がちょっとねぇ・・・コンポーネントが素晴らしいのはわかるのですが・・・それでも、ちょっと・・・ねぇ・・・

スペースアラート

評価:7/10

宇宙船のクルーとなって危機を回避。

リアルタイム協力ゲーム。

パニックを体験することができるたぐい稀なゲーム。

同系統だと「エスケープ」があるが、

この「スペースアラート」が「エスケープ」よりも優れていると思うのは、ゲームを「プレイ部分(プロット)」と「答え合わせ部分」に分けたこと。

これによって、リアルタイムでは処理しきれない複雑な処理を行うことができるし、答え合わせの部分で否が応にも感想戦に花が咲く。

敵のカードにはテキストが結構多く、普段ならヤヤコシーヨってなりがちなのだが、このゲームはそのヤヤコシサが混乱を招いて、面白いアクシデントを呼び起こす。

あと、協力ゲームでよく言われる奉行問題(一人が全部決めちゃう)も、リアルタイムにすることで大分解消されている。

宇宙ものは苦手なのだが、それでも今のところ協力ゲームの中では一番好き。

ただ、ゲーマーじゃない人は、ポカーンかも。

ゴールデンホーン

評価:6/10

コロヴィーニ+ピアトニック。

あまりルールが出回ってないようなので、ちょっと詳しめに書いてみます。

ただ、ドイツ語ルールしか入ってなくて・・・ほぼ機械翻訳なので、間違ってたらゴメンナサイ。

コロヴィーニってことで、正体隠匿やアブストラクトを想像したのだが、どっちでもなーい!

運要素もそこそこある30~45分級のゲームだったのです。

各プレイヤーは、帆が3色の船、帆が2色の船、帆が1色の船の3隻を持っている。

そんな船たちがヴェネツィア・コンスタンティノープル間を行ったり来たりすることで商品を獲得していく。

商品は6種あるのだが、基本1個1点。

6色セットを作ると+4点。

5色セットで+2点。

4色セットで+1点。

だ。

で、手番では船1隻を1マス進めるだけ。

なのだが、港以外のマスには1隻しか入れず既に他の船がある場合は更に先のマスへ進む。

加えて、マスの色と船の帆の色が一致すれば更に先のマスへ。

更に更に、手札からマスの色と一致するカードを出すことで先のマスへ。

ってな具合。

下手するとヴェネツィアからコンスタンティノープルまで1手番で行けちゃったりする。

ヴェネツィアとコンスタンティノープルには常に商品駒が9個ランダムで置かれている。

そこから船を動かすときは、商品駒1色全部を載せてから出航する。

この時に、船のマストと同じ色の商品は積み込めない。

逆にヴェネツィアかコンスタンティノープルに船が到着したら、積荷を全部自分の倉庫へ入れて、得点化することができる。

加えてカード補充がある。

1色の船なら3枚、2色の船なら2枚、3色の船なら1枚。

4人プレイ時にはヴェネツィアとコンスタンティノープルの中間にある中継港に止まることでもカード補充ができる。

あと、手番の最初に海賊行為を行うことも可能。

手札から攻撃相手の船の帆の色のカード2枚を出して、その船から商品を1個奪える。

奪った商品は即座に自分の倉庫へ。

って感じかな。

終了条件はどちらかの港から商品が無くなるか、倉庫に6色揃えたプレイヤーが「終わり!」って言うかどちらか。

どれだけ他の船を利用して長距離移動するかってゲームなのだが、どうも勘所がわからず、気がつけば1隻ポツンって状態に・・・

海賊行為が凶悪なんじゃないかと思っていたが、そうでもない。

むしろカードは移動の為に使ったほうが有意義な気がした。

他の駒を利用して大きく移動するゲームは良くあるが、中央付近で交差するって部分が珍しくて、動きがよみにくくなっている。

古き良きドイツゲームを思わせるゲームデザイン。

こういうゲームが2013年に発売されることに意味がある。

のだろう・・・

空と蒸気の王

評価:4/10

飛行船と鉄道のピック&デリバリー アクションプロット添え。

4手番分のアクションをラウンド開始時にプロットしておくってのが特徴。

だが、このプロットが上手くかみ合ってない印象。

プロットってことは、バッティングしてキャーをお楽しみ下さいってことかもしれないのだが、重量級ゲームでバッティングはリスキー過ぎる気がする。

さらに、プロットしたカードを公開後にも悩むことがあったりするので、ダウンタイムの短縮に繋がっていない。

他にもキャラクターの特殊効果や飛行船の能力差、飛行船と鉄道を組み合わせた輸送等、要素は結構あるのだが、ゴテゴテしていて取って付けた感が強い。

まぁ、スチームパンクってテーマを考えるとこのゴテゴテ感も有りや無しや・・・

「スチーム」や「蒸気の時代」が好きな人がヤンチャしたい時にプレイすると良いんじゃなかろうか。

(かなりテイストが違う気もしなくはないが・・・)

アッシリア

評価:6/10

3歩進んで2歩下がる拡大再生産。

家を置くことで、どんどん領地を広げていくのだが、毎ラウンド各家に食料を供給しなくてはイケナイ。

毎ラウンドもらえる食料の量は増えないので、どこかしらで頭打ちすることになる。

さらに、数ラウンド毎に洪水が起こり、川の上にある家は全滅する。

たぐい稀な撲滅っぷり。

ルール量はそこそこあるし、4人だと90~120分はかかる重量級だが、得点バランスは良くダレることはない。

ただ、弱者救済は一切無い厳しいゲームなのでお気をつけください。

これぞイスタリの佳作!

と太鼓判押しときます。

エルパソ

評価:4/10

ダイスチキンレース+バッティング。

ならず者となって、町からバッティング的に物品を奪う。

先に進むほど物品の換金率が良いので、できるだけ持って移動したいが、そこには運搬量を決めるチキンレースがあるのだった。

バーストしちゃったら、持ってる物品全部チャラ。

ルールだけ聞くと良い感じなのだが、気になったのはバースト発生率の低さ。

町から物品チップが全部なくなることもチラホラ。

もうちょっと、ドキドキさせてほしかった・・・

あと、町が進むにつれ換金率が上がっていくのは良いのだが、ちょっと上昇率が高すぎる気がした。

序盤の無意味さが際立つ。

これなら、町の数は5ぐらいで終わりにして、時間短縮してくれたほうがうれしいかも。

ドンキホーテ

評価:5/10

「テイクイットイージー」とか「ストリームス」みたいなタイル配置パズル。

「テイクイットイージー」も「ストリームス」も置くタイルを指定されるが、この「ドンキホーテ」では、置く場所を指定される。

だが、置くタイルも自由に選べない。

数枚のタイルを表向けてその中から1枚ずつ選んでいく。

置き場所の運とタイルの運でダブル運!

そこそこ運要素は高い。

まぁ、これ系のゲームは総じて運要素高めだけどね・・・

無機質になりがちなパズルにテーマをのっけているのは評価できる。

その分、得点計算がちょい複雑になっている。

シンプルさを取るなら「テイクイットイージー」、雰囲気を取るなら「ドンキホーテ」って感じかな。

このゲームならでは!って部分は希薄。

レス パブリカ

評価:5/10

片言での交渉。

クニツィアの初期作品。

交渉によるセットコレクションなのだが、交渉の方法がかなり限られている。

手番プレイヤーは「〇〇くれ」っていうか、「〇〇やる」っていうことしかできない。しかも一回だけ。

それに対して、他のプレイヤーも同じ文法で「〇〇くれ」とか「〇〇やる」って言い返す。こっちも一回だけ。

で、手番プレイヤーが良いと思ったプレイヤーとカード交換を行うことができる。

交渉の方法を絞ってくれているので、初心者向けなのかな?と思ったが・・・

逆!

「何がほしいの?」と聞けないので、他のプレイヤーがほしいものを覚えておかないといけない。

「何をくれるの?」と聞けないので、他のプレイヤーがいらないものを覚えておかないといけない。

これが大変しんどい。

この不自由な交渉は、言葉が通じない民族同士の交渉を再現しているらしい。

なるほど・・・

他の交渉ゲームとは一線を画すプレイ感。

原油王:石油ゲーム

評価:6/10

74年、同名作品のリメイク。

「マックマルチ」って名前の方が一般的みたい。

昔のゲーム特有の雰囲気はある。

ルールでゲームの流れを説明しすぎない感じとか、展開をプレイヤーに委ねてる所とか。

プレイヤーに媚びない渋さね。最近のゲームには少ない。

とは言えリメイクによって、多少現代風に改良されている。

旧版は景気変動がゾロ目で発生したので出目によってはゲームが停滞することがあったみたい。

新版では、景気変動がある程度定期的に起こるように調整されている。

そんな調整のおかげでプレイ時間のブレが少なくなっている。

今回のプレイ時間は2時間ぐらい。

個人的にはちょっと長いが、経済の上がり下がりを体感する為には、これ以上短くできないかも・・

ダイス運はそこそこ強いが、ゲーム勘は必要。

ダイス運を許容できるゲーマーにはオススメのゲーム。

スリル

評価:5/10

ゲームセンターによくあるコイン落としをボードゲーム化。

何気にクラマー。

本来のコイン落としは落としたら嬉しいけど、このゲームは落としたらイヤ。

落としたコインの数だけ、チップを失う。

緑は1個、黄色は2個、赤は3個。

手番は順番じゃなくて、握りの競りで決まる。

一番握らなかったプレイヤーがバーを押すのです。通称プッシャー。

「これは、絶対落ちてまう!」って時は、多めにチップを握ったほうが得だったりする。

まぁ、可も無く不可も無く。見た目の印象どおりのゲーム。

そーっとバーを押す感じが傍から見てると強烈に地味。

バーの下が坂になっていて手を離したら、重さでズズズーって滑る形とかにしてくれたら良かったのに・・・

新作の「アッピア街道」にも、このコイン落としシステムが組み込まれているらしいので、どう料理されているか興味深い。