錬金術がテーマの要素モリモリ重量級ゲーム。
新人デザイナーとルチアーニ相方のコンビ。エッセン新作。
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鉄や銅や水銀を変換して銀や金を作り出す。
そうして作り上げた素材を使って実験を行い名声を得る。
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場からダイスを取って、そのダイスの色と出目に応じたアクションを色々行うダイスピックゲーム。
アクションが色々とあって、「素材獲得」「素材変換」「実験(セットコレクション目標)獲得」「アーティファクト(能力タイル)獲得」等々・・・
中でも肝となるのは「素材変換」。
マイボード上の矢印にそって素材キューブを移動させるアクション。
このアクションには追加コストと追加ボーナスが伴うようになっていて、これがセットコレクションの素材を集める経路を複雑に、悩ましく、楽しくしている。
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プレイ自体はソロゲーム寄りで、重量級ソロプレイが苦手な僕は悪態をつきそうなゲームなのだが、今回はそうならなかった!
理由として、他プレイヤーのダイスを一時的に借りる「リアクション」だったり、早取りボーナスみたいな、他プレイヤーへの関心付けがあるのだが、何より貢献したのは「行き過ぎた複雑さ」だろう。
そして、その複雑なパズル自体が楽しく解き甲斐がある。
錬金術というテーマとマッチしていて夢中にさせてくれる。
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昨今の優等生ゲームの中にあって、洗練とはかけ離れたこの複雑さが魅力を放つ。
プレイを重ねて複雑さという外装が剥がれた後に何が残るのかは不明。